詩集 燈火 作者: しのぶ 掲載日:2021/08/29 *** 暗夜にかかる燈火(ともしび)の 玻璃(はり)の光を思いつつ 災いを世に呼びきたる 人の呪いをかえりみる 来し方に負う傷跡の その端々を縫い合わせ 重ねし時の石畳 その上をまた歩みゆく 先にさとりのあらませば 明(めい)によりてぞ防がまし されど過ぎたる災いは また取り返すこともなし 燈火をもて踏みゆかば 夜にありても道を得ん 月の光はあらずとも おのれに能(あた)うことをせん 世に知ることの多くとも 明(めい)のあらずば行きがたし 夜(よ)の燈火にたぐうべき 明智を我に給いませ