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000.プロローグ

 リンゴーン リンゴーン――――――


 カリヨンの鐘が鳴り響く――――――


 一組のカップルを祝福する鐘の音が。


「どうかな?こんなにオシャレしたの初めてだし、なんだか恥ずかしいな」


 一生に一度しか着ないであろう真っ白な衣装に身を包んだ栗毛の女性は頬を染めながら目の前の男性に問いかける。


「うん、綺麗だ。よく似合ってるよ」


 タキシードに身を包んだ男性も頬を染めながら目を逸らしつつも答える。

 そこに扉を開く音が聞こえ、二人はその方向に顔を向けた。


「私が最後かしら?ごめん、髪を整えるのに時間かかっちゃって。・・・・・・・どうかしら?」


 扉から現れた黒髪の女性は普段おろしている黒髪を綺麗に纏め上げ―――真っ白な衣装に身を包ませながら男性に尋ねた。


「似合ってる。普段から美人だけど今日はもっと美しいよ」


 普段そんな歯の浮くような言葉と使わないとわかっている二人は目を丸くした。

 同時に男性の顔が火を吹くように真っ赤になっていたため二人揃って笑みをこぼす。


「そうだよ~!そんな可愛い子を二人も捕まえて。うりうり~!」

「そうね。ふたりともなんて前代未聞よ」


 栗毛の女性は男性の横腹を突きながら楽しそうに話し、黒髪の女性は微笑をこぼしながら答えた。


「でも、本当によかったのか?こんな方法で一緒になって」


 男性は申し訳無さそうに尋ねる。

 それもそのはず。この国では一夫多妻制は認められていないからだ。

 だから一人と婿入りという形をとり、もう一人とは事実婚という選択をした。

 女性はゆっくりうなずき、


「これからも三人で居られるんだから」


 不安・不満な様子など一切内容に答える。


「そうか・・・・・・二人共ありがとう。一緒になってくれて」


 男性はそう笑みを浮かべて二人の手を取り、扉の奥へ向かう。


「これからもずっと一緒だよ」


 甘く穏やかな日々は続いていくだろう。

 これからの楽しい日々を夢想し、三人は歩いていくのであった――――――

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