奴隷商
朝ごはんもちゃっかり、
ジョージさんちで
椅子に座りおよばれをしていると
ジョージさんが
「でヨシヒロさんは、これからどうなさるんですか?」
「そうですね、ジョージさんを助けたあの辺りを、開拓でもしてみようかな、と思っています。街から近いですし、良さそうな湖も有りましたし、ちょっと走れば海も近いので、塩も手に入れ易いですから。」
「まぁ、ヨシヒロさん程の強さが有れば、大抵の魔物なら大丈夫だとは思いますが気を付けて下さいね。あの辺りは極たまに強力な魔物も、出たりするって噂ですからね」
「俺とフェン、軍曹がいれば大丈夫でしょ?たぶん」
「まぁ、そうですね。心配もしておりませんが。ハハハ」
「お塩がまた必要になりましたら、またあの辺りに訪ねてきて下さい。まだまだ有りますし作れます。あ!そうだ、開拓をするのにはやっぱり、人手が必要だと思いますんで、奴隷とかって私でも買えたりするんですかね?」
「あぁ、奴隷商なら商業ギルドモールの中にも有りますよ?知合いに奴隷商が居るので、そいつに紹介状を書きますね?顔馴染みですから、多少は勉強してもらえるんじゃ無いのかな」
「そう言うことなら、是非お願いします。」
朝ごはんも終え
紹介状を書いてもらい、
玄関を出る。
マリアちゃんがひしっと
ウルに抱き付いて
ウルから離れない。
ウルの背中に張り付いている
マリアちゃんの頭を撫でながら
マリアちゃんの目を見て
語りかける
「マリアちゃん、また来るから」
「絶対?」
「うん絶対」
「絶対の絶対?」
「絶対の絶対、自分との約束だ」
小指を出す。
「じゃあマリアちゃん小指を絡めて?」
「小指?」
「小指を絡めて、指切り拳万、嘘ついたら針千本の~ます指切った」
「え?」
「これはね、約束を破ったら相手に一万回殴られても、針千本飲まされても良いよって言う誓いの言葉なんだ。兄ちゃんの国でね」
「そんなことしないもん、信じてるもん、ヨシヒロ兄ちゃん嘘つかないって」
「ハハハ、ありがとう、ゴメンね?怖かった?」
マリアちゃんは、
しょんぼりしている
「うん」
「また来るから。ね?」
「うん。またね」
マリアちゃんの
頭をワシャワシャ撫でて
そう言うと、
奴隷商のお店に向かう。
5分くらいギルドモールを
歩いただろうか。
人間が首輪をした絵の
看板を出した店に着いた
店に入ったが、
カウンターには誰もいない。
呼び鈴があったので鳴らしてみた
チーン
チーン
気持ちよく呼び鈴が響く。
「は~い。今でます」
30才位のオッサンが出てきた。
「あの、すいません。ジョージさんの紹介で来たんですが」
紹介状を出す。
「はいはい、で?どのような奴隷がお望みで?」
「んー農業に詳しい奴隷と後は安い奴隷を」
「農業?」
「あぁ、この街からちょっと行った所を、開拓しようかなと思いまして」
「安い奴隷って言うのは?」
「あぁ、この街に来て奴隷って、見たところ扱い良さそうに無いから、まぁ偽善事業ですね」
「おいおい、偽善事業って」
「可笑しいか?」
「あぁ、いや、俺達もせっかく売った大事な商売道具をよ、商品とはいえ無惨に扱われるのは流石に虚しいからな。よし気に入った。農業の出来る奴隷だったな。今から準備するからここでちょっと待ってな。おい、農業用の奴隷連れてきて。」
鉄格子のハマった部屋に繋がる、
廊下の方に店主が声をかける
「へい。」
「じゃあこっちの待合室で待ってな。」
暫く待っていると
見た感じ
30過ぎのオッサンが
連れてこられた。
「今、ここにいるのはこいつだけなんだが、悪いんだが、出来ればこいつの家族の嫁と子供もセットで、一緒に引き取ってやってはくれないか?安くしとくからさ」
「なんで?どういう理由でこの家族は、家族で奴隷落ちしてしまったんだ?」
「あぁ、別の街から流れてきたんだが、どうやら戦争で負けて街全体が、奴隷狩りにあっちまったらしい。」
「あぁ、そうか、よし分かった。家族もまとめて引き取ろう。いくらだ?」
「セットで金貨10枚だ」
「そんなに安いのか、分かった買おう。じゃあ後は安いのから案内をしてくれ。」
「じゃあ、こっちに来てくれ。」
片手が無いもの、
目が無く目の辺りを
布で覆われた者、
脚を片方切断された者、
両足の無いもの等々、
10名が並ぶ
「おいおい、これはまた酷い怪我ばかりだな。」
「あぁ、奴隷が安いからってろくな扱いをしやがらねえ。廃棄しては安いのを買って行きやがる。悪循環だ。もう、こいつらは廃棄するしかねぇ。」
「廃棄?」
「あぁ、魔物商がいてな、その後は言わなくても分かるだろう?言わせるな。」
「あんた、たぶん奴隷商に向いてねぇよ」
「あぁ、知ってる。」
「じゃあこいつらを買う。」
「良いのか?銀貨8枚だ」
金貨11枚と
ギルドカードを出す。
「取っときな。ちょっと待合室を借りるぜ?その奴隷達をつれてきて」
目のない奴隷を見る。
手をかざす。
魔力を奴隷にながし、
DNA情報に従い
細胞を活性化させ
分裂させて
目を再生させるイメージ
頭のなかに浮かぶ
向こうの世界の人体の
図鑑の目の断面図を
魔力で人体を回復させる
イメージを思い浮かべ
頭の中でイメージする
《回復魔法》取得しました。
この馬鹿げたステータスなら
出来るとは思ったが
まさか本当に出来るとは
神経細胞は分裂しないらしいけど
視神経も回復できるとは
流石魔法だな
「ありがとうございます。見える、はっきり見えます、あぁ、誠にありがとうございます。」
回復出来たようだ。
「おいおい、あんた僧侶か?こんな馬鹿げた早さで回復する回復魔法なんて初めて見たわ。」
「あぁ、どんどん傷付いた奴隷さん達を俺の方に流してくれ。さっさと早く回復させる」
「あぁ、分かった。」
10名全員、回復させた。
「じゃあ契約するからお前さんの血を、この首輪の丸い所に垂らしてくれ」
「あぁ、分かった。」
指先を切り、
首輪に押し当てる
首輪が光る
すべての奴隷と契約する。
「じゃあ、もうちょっと待合室を借りるな。」
「あぁ、良いぜ?」
「あぁ、ええと。今日からお前さん方の主人?になった。この街から少し離れた所を開拓する。名前はヨシヒロ=タナカだ。俺が開拓するのを皆で手伝ってくれ、どうかよろしくお願い致します」
奴隷達に並んでもらい
雇用主として声をかける
奴隷達は茫然としている。
「おい、お前さんは奴隷を買うのは初めてか?」
「あぁ、奴隷制度の無い田舎から来たもんでな」
「隷属の首輪をされ奴隷契約をしたら、反逆反抗出来ないようになってんだ。反逆しようとしたら首輪が絞まる。」
「なるほど、そういう魔法がかかった魔道具って訳か」
「そういう事だ。ほらよ。ギルドカードを返すぜ。」




