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転生2世は派遣勇者!  作者: よん
1/19

別れ、そして就職活動!

作者の別作品を元に書き直した作品です。

文章力が無いので読みづらいかと思いますが、温かい目で読んで頂けると幸いです。

「今まで隠してたけどね。実は、私たち異世界から転生してきたの」


すっかり春を迎えた穏やかなある日。

オレは突然母親から出生の秘密を打ち明けられた。


「はぁ?」



~~~~~~~~



王都ウィザリア。

今年で18になったオレはこの街で就職活動を行っていた。


「全滅かぁ・・」


まぁ見るからに平凡でいかにも田舎育ちな感じだもんな。

そりゃ、簡単に決まるなんて思ってなかったよ。

学校からの斡旋受けとけばよかったなんて後悔しても仕方ないのは分かってるけどさ、いくらなんでも厳しすぎるだろ。

何だよ。資格って。

持ってるって履歴書に書いたじゃねぇか。


「モンスター育成資格って・・・・プフッ」


あの女。思い出しただけでビンタしたくなる。

ちょっと可愛いからって。

田舎じゃ必須だぞ。生活に関わるんだからな。

こっちじゃ何の役にも立たないとか知らねぇよ。

オレらが育てたモンスターの肉食ってんだろ。

感謝されても笑われる筋合いなんてねぇよ。


「とりあえず、正社員は諦めよう。仕事決めないと金がやばい」


残金2000ゴールド。

晩飯食って安い宿に泊まったら無くなっちまう。


「飯か・・・・どうすっかな」


そもそもあのバカ夫婦のせいだ。

18になっていきなり出生の秘密とか何考えてんだ。

親の床事情くらい聞きたくねぇよ。

だいたいなんだよ。異世界転生って。



~~~~~~~~



「いま、なんて?」


いや、聞こえてた。

確かに聞こえてたけどさ。

意味が分からんからとりあえず聞き直しとこう。

もしかしたら聞き間違いってこともあるかもしんねぇ。


「父さん達な。異世界転生者なんだよ」


うん。聞き間違いじゃなかった。

だよな。オレ結構耳良いしな。

だからこそ意味が分かんねぇんだって。


「いや、意味分かんねぇから。はっ? 異世界?」


「異世界って言うのはねーーー」


異世界の説明始めちゃったよ。

聞き方が悪かったのかな?

オレ口下手だからなぁ。

いや、仮にも饒舌だったとしてもこの両親は同じ事言う気がする。


「ーーーっていうのが異世界よ」


あっ、聞いてなかった。

オレが聞きたいのは異世界の話とかじゃないから別にいいんだけど。


「それでな、父さん達は元の世界に帰らないといけなくなったんだよ。お前はこっちの生まれだから連れていけないんだ。だから街で仕事を探して一人暮らししてくれるか?」


こっちが核心に触れる前に本題出してきたな。

なるほどなるほど。

・・はっ? 帰る? あんたらの家ここだろ?

連れていけない? えっ? 家族なのに?


「いや、異世界とか転生よりそっちの方が問題なんですけど」


一人暮らし? 料理できねぇよ?

母さん専業主婦だったから全部やってくれてたし。

自慢じゃないけど、なかなかのダメ息子だよ?

そんな奴に一人暮らしとかハードルの高さ凄いんですけど。


「えっ? 働く? 一人暮らし? いやいや。ちょっと待てって」


あー、ダメだな。

少し落ち着かないと。

とりあえず今の時点で一番重要なこと聞かないと。


「いつ帰るんだよ」


これだよこれ。

とりあえず時間があれば何とかなる。

転生らへんの話を詳しく聞いて親父のモンスターの骨コレクションを粉々にしてから母さんに料理を教えてもらう。

よし、これでいこう。


「それがね、今からなの」


「はい?」


えっ? なに? いま?

この状況で冗談とか、オレが王様なら極刑にしてるよ?

それはやり過ぎか。

やらないからさ、とりあえずその魔方陣みたいなのから出てくれないかな。

すごい光っていかにもな雰囲気なんですけど。


「待て待て待て待て!待ってください!痛ぇ!!!」


え? 弾かれた?

魔方陣ってそんなオプションあったの?

これなら魔法使いも安心だな。

魔法唱えてるときって無防備かと思ってたけど一番守られてたんだな。

分かったから今はそのオプション外してくれないかな。

ほら、何か二人とも薄くなってきてるからさ。


「ちょっ!!嘘だろ!?待てって!!」


何で笑顔で手振ってんの!?

仮にも息子置いてどっか行くんならもう少し悲しそうにするとかあるだろ!!

何で満足そうにしてるんだよ!!


「おいっ!おいって!!親父!!母さん!!」



~~~~~~~~



そのまま白い光に包まれて消えるしさ。

しかも魔方陣爆発するし。

どういうことだよ。証拠隠滅ってか。

おかげで実家も無くなったよ。

一日で両親と帰る家無くすとかハードモード過ぎんだろ。

結局異世界とか転生とかも分かんねぇままだし。

仕方なく就職活動したら全滅だし。

あー、神様いるなら殴りてぇ。

多分いるんだろうな。

異世界だの、転生だの、よく分からんけど、そんなの神様クラスでしか出来ねぇだろうし。

想像通りのジジイなら髭抜いてから殴る。

女神様なら、尻叩きの刑だな。

そんなことより、仕事と飯と宿だ。

まずは今日を生きないと。


「もうちょっとだけ仕事探すか・・・・ん?」


張り紙?求人か。

今どき珍しいな。

ほとんどのとこが魔法でやってんのに未だにこんな風に募集してるところもあるんだな。


「って、寮完備に3食付き!?しかも給料も高っ!」


なんだこれ!?

気持ち悪いくらいオレにピッタリじゃねぇか!

あぁ・・・・神様ありがとう。

髭抜くのも殴るのも尻叩きも今は我慢するよ。


「面接場所も近いな・・行ってみるか。採用条件は・・勇敢なこと?」


なんだこれ?

勇敢? 何かの資格か?

んなわけねぇよな。

勇敢って根性あるってことだよな。

自分で言うのもあれだけど、根性はある方だと思ってる。

というか、両親と実家無くした次の日に街で仕事探してるなんて、今日に限って言えばオレが世界一勇敢だろ。

つまり、オレとこの会社はお互い条件ピッタリってことじゃねぇか。

運命の相手ってやつですよ。


「これは期待出来るかもしんねぇ!」


よし!希望が見えてきた!

まずは面接に行こう!

んでから飯だ!

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