表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/32

32話:商人父からのお願い

ヨルムの服を見繕った後。

いつもならここで代金を払ってこの商人親子と別れるのだが、なにやら俺達に”お願い”があるそうだ。


「はぁ、俺達にお願いだと?」

「はい。皆さんの実力を見込んで一つお願いをしたいのです、はい」

「実力ねぇ…」


実力、つまりは俺達の戦闘の能力が高いから頼んできたらしい。

しかし戦闘に関したお願いごとか。

一先ずその”お願い”とやらを確認してみるか。

そのお願い事とやらが気に入らなければ拒否して受けなければいいだけだ。


「それでお願いってのはどんなのだ?実力って事は荒事の頼みだろ?なんだ、暴れる盗賊の類の討伐か?それとも魔物狩りか?」

「そうですね。皆さんへのお願い事なのですが、内容を言いましたら後者(魔物退治)が近いのではと、はい」


魔物に関する依頼か。

≪魔獣≫だったら俺の力の糧兼食料として確保がしやすい。


「魔物討伐の依頼てことでいいのか?こちらとしては不満は特にないぜ。まあ討伐対象が”魔獣”ならなお良しだけどな」

「ああ、実はなのですが、魔物の討伐も含まれるのですが、皆さんにお願いしたい依頼は”ある者達の護衛”なのです」

「……はぁ?護衛?……興醒めだ。今のは聞かなかった話にしておこう」

「え!?な、なぜです?」


最初は乗り気だったのに『護衛』と聞いた瞬間にやる気をなくした俺に商人父は困惑している。


俺は、俺の為にしか動かないし戦わない。

他者の為に行動は絶対しない。

だから『護衛』なんてもっての外だ。

だって護衛なんて、相手の、つまりは依頼者達の意見を聞かないといけないのだろ?

あれこれ命令されるのは俺の性に合わない。

しかも相手を護ろうが優先させるのが大前提なんだろ?

そんな相手を気にしながら戦いなんざ、出来なくもないが面倒極まりない。


商人父にそう理由として伝え断ろうとした。

しかし――護衛対象がどんな奴らかを知った瞬間、そしてそいつらがどこに赴きどの様な対象に挑もうとしているのかを知ったら断る気が受ける気に大きく寄った。


それは護衛対象と言うのが『異世界から召喚された者達』だと。

そして強大な力を持つと言う『空の王』と称される魔獣に該当する魔鳥が相手だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ