表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
記念すべき1000人目のようですよ。    作者: とろろ~
第二章 『無題{仮}』
60/62

第二十一話 何が? 表編

長らく書けずに申し訳ありませんでした。第一章が色々と編集終わりましたので書けました。

美味いなぁ。リズさんの料理ほど美味しくはないが・・・


現在、ギルドの食堂で食事中である。メルフィナにマントを借りた後、ギルドの上で装備と服、その他を買い、それを着て受付でダンジョンのことを報告。

ルトマックさんのことは、ちゃんと言わなかった。バラされると痛いから。


それにしてもあの人強すぎだろ~。


ルトマックさんとの修行中に見せて貰った画面の中では、彼が各種魔法を使い、戦地を飲み込むほどの威力で大量のモンスターを殲滅していた。

そんな人から教わったのは、モンスターと契約して何時でも呼び出す召喚陣と変装魔法ディスガイズ。そして完全無詠唱。


完全無詠唱かぁ・・・・てゆーか、何だよ魔法。よく分からん。結局俺はオリジナルの魔法を覚えたってことで良いのか?


ウォールと言いながらも壁は出現せず、地面をダイラタンシーの沼状態に変えること。


ルトマックさんの口ぶりからすると、もうこれはオリジナルらしく、あとは自分の認識らしい。


う~む、ルトマックさんは夢で練習したって言ってたけど、俺も考えついた魔法を練習すれば、何でも出来るってことだよな?

でも、ダイラタンシーの場合は練習無し出来たし・・・ああ、でもあれは出来ると確信があったから出来たのか?

そう言えば女神様もイメージが大事って言っていた。じゃあアニメや漫画の『かめ龍波』とか『ガンキ玉』とか『ねじれ丸』も出来なくはないのか・・・・練習してみるか・・・・


「・・・・・オヤ、ナオヤ・・」

「ん?おうスマン。」


どうやら色々考えすぎてしまっていたらしい。後で考えよう。


「ちゃんと女性の話を聞かないとモテない。」

「別にメルフィナ以外にモテなくても良いよ。」

「・・・・だったら余計にちゃんと聞いてほしい。」

「すいませんでした。で、話ってなんだっけ?」

「詳しく教えてほしい。新しく魔法を生み出すこと。」


ああ、そうっだったそうだった。こんな思考のになったのは、それのせいだったんだ。


「う~ん、そのことなんだけどさ、俺にもよく分からないんだよ。ただ作れた原因は、ミュゼールさんに『ウォール』を教えて貰った時に、砂山を作れればいいって言われたことなんだよね。」

「砂山?」

「そう砂山。あの時さ、魔力が不足してたから壁っぽいものが作れないと判断されてな。結果、砂山が出来れば覚えただろう的な感じにな。」

「先生・・・いいかげん過ぎる。」

「でまあ、それで俺は『ウォール』って魔法は砂や土自体に作用するモノなのかな?って思ったんだ。その後さ、森で大猪に襲われて何とかしようってことで・・・昔遊んでいた遊びから新しい『ウォール』が出来たんだ。やれなきゃ死んでたろうし、出来るって思ったからやってみた。」

「・・・・それがルトマック先生が言ってた『どれだけ世界を自分で変えたいかって意思の力』になる?」

「・・・・どうだろね。でも、まあ・・・たぶん?」


今度は、俺の言葉にメルフィナが考えこんでしまった。


魔法って難しいよな。でも単純なほうがいいんだよなぁ。だって完全無詠唱なんて言ってしまえば『暴君』だし。いわゆる『オレ、サイキョウ』!!って奴だからね。あんまり・・・


ポチャン


考えない方がって・・・ポチャン?


音がしたので見てみると食事中だったスープに・・・・・虫が・・・・


「うわぁ!!?」

「どうしたの?」


メルフィナが俺の悲鳴で思考タイムから帰って来たらしい。


「いや、ごめん。俺のスープに虫が入って来てさ。」

「・・・コガネムシ?・・・上から降ってきた?」


二人で上を見ると、明かり(恐らく水光石)のまわりで虫が飛んでいた。


「うぁ、あれかよ。」

「ん。しょうがない。」

「はぁ、まあいっか。ほとんど食べ終わってたし。」


俺はテーブルにあるコップの水を一気に飲み干した。


「っよし。ちょっとトイレ行ってくるよ。帰る準備しといてくれ。」

「ん。」


俺はトイレに行き、扉を開け便座に座り、そのまま急に意識が遠くなって・・・・・・



・・・・・死んだ・・・・・





・・・・・・・・急過ぎるわ!!!何だこれ!!!


止まった世界で俺は一人叫んでる。


はあ!?本当に理由が分からん!原因は!?


とりあえず行ける範囲で色々調べてみるものの、全く原因が分からなかった。


一体何だ?一瞬寿命かと思ったが此処に居るってことは寿命じゃない。なら食中毒か?いや、食中毒なら早すぎるし、急に意識が遠くなって死ぬ食中毒なんて聞いたこともない。

・・・・異世界だからか?なんか俺に合わない何かが入ってたとか?・・・もういいや。とりあえず、早く蘇ろう。何と言っても・・・・


このパンツ降ろして座って死んでる状態とか・・・絵面が酷い。


・・・・蘇れ~~~っと。


はい。蘇りました。身体を確認。・・・・異状なし。原因の分からない死って、マジで怖い。





俺は手を洗って、扉を開けた。ギルド入口でメルフィナが待っていた。


「遅い。」

「ごめん。じゃあ帰るか。」

「ん。」


俺の腕にメルフィナが腕を絡ませてきた。


「??ああ、そっか。帰りもするのか。」

「当然。」


ダンジョンや魔法のことですっかり忘れてた。婚約者設定。


「よし行こう。」

「ん。」


俺とメルフィナは如何にも恋人らしく帰った。






「ふぅ、帰って来たな。」

「ん。お風呂入りたい。」

「だな。」


時刻は夜中に近い。メルフィナの屋敷にも明かりは付いていない。


「ただいま。」

「ただいまで~す。」


・・・・挨拶しながら帰宅するも返事はない・・・・ってメルフィナ・・・


「なぜ俺の頭を撫でてるの?」

「ちゃんと出来てたから。」

「何を・・・・・ああ、そういうことか。」


婚約者の真似ね。


「あ~うん。ありがとな。」


でも、なんだろうか・・・頭を撫でられてると自分がペットにでもなったように感じるんだが・・・・ちょっと良いかも・・・・!?背中がゾクってなった!なにこれ殺気!?


殺気?の方に振り向くと、暗い奥の廊下でガラさんの目が光っていた。間違いなく殺気だったようだ。


「どうしたの?」

「・・・何でも無いよ。それより、お風呂の用意しない?」

「そうだった。行ってくる。」

「あっ、俺も行くよ。むしろ手伝わせて。」

「ん。」


俺は風呂場に行くメルフィナに着いて行き、その場から逃げだした。


ここでメルフィナより衝撃の一言。


「一緒に入る?」


とたんに後ろから来る殺気が濃くなった。だがそれは一瞬であった。

何が起きたかと確認すると、シャルナさんがガラさんを後ろから抱きしめて・・・もとい抱き絞め落としていた。

シャルナさんは俺と目が合うと、人差し指を唇に持って行き、『しー』っというジェスチャーをしていた。俺はシャルナさんに目で感謝した。


「どうしたの?」

「いや、何でも無い。俺も入って良いなら入るよ。」

「ん。」


二人で暗い中、風呂の準備をして入った。当然メルフィナはタオルを巻いて。




そんな・・・・バカな・・・・




「前回、失敗だった。」


俺は何も言えなかった。









「ナオヤ、それは?」

「ああ、ごめん。少し試したくってさ。核も買ったし。」


俺は風呂場に例の短剣『魔核の短剣』を持ってきていた。スライムの核はギルドで買っておいたものだ。


「それ使ったら、お風呂場壊れる。」

「大丈夫だ。ちゃんと、ほれ。窓開けてそっちに打つから。こっちは広い庭だろ?」

「・・・・まあ、それなら。」


メルフィナに了承を貰い、短剣に核を装着。短剣は水色に光り、刃先は水で覆われて準備万端。


「よし。いっきまーす。実験その一、充填できるか。」


俺は短剣に刃先の水がもっと溜まるように念じる。すると刃先の水が膨れていく。


「おお。」

「・・・・成功?」

「だな。次、実験ニ。外が暗くて見えんし、威力も分からないが、そのままコレを投げられるか。」


俺は大きく振りかぶって、この水の玉を窓の外に飛んで行くように投げた。すると勢い良く外に飛んで行き、そのまま闇夜に消えた。そして核も消えた。


「一発で核も消えたか・・・まあ結果は、ちゃんと飛んで行く。だな。」

「ん。明日になったら庭で威力の実験する。」

「そうだな。よし、次。実験三、連続で何回出せるのか。」

「??三回じゃないの?」

「俺もそう思ったんだけどさ。スライムの核って値段が違ったりしたんだよ。」

「??」


メルフィナの首を傾げる姿が、ほとんどシルエットだが可愛い。


「俺も疑問だったのだが店員によれば、水の美味さなどが違うらしい。これはスライムの核にある魔力の差が原因だって。だったら回数も変わってくるかと思ってな。」

「ん。分かった。」

「という理由で一番お高い奴から。」


核を装着し、腕を振るごとに飛んで行く水も数える。


「一、二、三、四、五、・・?なんか聞こえた?・・六、七、八、きゅ・・・・八で終わりか。」

「結構いった。」


水が飛んで行く途中で、外からゲロ~という声が聞こえたがカエルでも居たのか?だとしたら申し訳なかった。明日見て、潰してしまった痕跡でもあったら埋葬しておこう。


「うん。よし次、普通の値段。・・・・一、二、三、よ・・・三回ね。」

「普通。」

「普通だったな。最後、安もの。こうなると予想は一回か。」

「そうなるはず?」

「一、に・・・・本当に一回かよ・・・・」

「残念?」

「ああ。普通と安ものって、そんなに値段の違いが無かったから。う~ん、これならお高い奴が効率良いな。買い溜めしておこう。明日の予定は買い物と実験で良い?」

「かまわない。私も新しい杖に魔力を充填させたい。」


メルフィナは空中から杖を出して俺に見えるように見せてくる。


?・・・・・ああ、あの杖か。ルトマックさんのお気に入りって話だったけど・・・・・


「この杖って凄いよな。普段から充填しとけば威力が凄まじくなるし。」

「ん。明日の実験は杖もやる。どの位の充填でどうなるか確認。」

「分かった。じゃあ、温まったし、そろそろ行くか。」

「先に部屋に行ってて・・・」


メルフィナは外を見つめながら言う。


外は月が綺麗だから、見たいのかな?


そう思っていたんだが。メルフィナは一言


「慈悲は無い。」


と続けた。


「?何が?」

「なんでもない。」

「そ、そうか。先に寝てるかも知れないけどいい?」

「ん。」

「じゃあ、お休み。」

「おやすみ。」


一瞬怖い雰囲気を出したメルフィナだったが、今はそんなことはない。


気のせいだったか・・・でも、もうあれだな。完全に会話が同棲してるカップルのようだ。もしくは仲が良すぎる兄妹?


そう思い、浮かれながら着替えてメルフィナの部屋に向かった。

途中、廊下でガラさんの声で『・・・す、アイツは殺す』と聞こえてきたが全力で無視し、部屋に入った後、ベッドで震えながら即寝した。


あの声は気のせいだったと思いたい・・・・


さて、主人公は何故突然死んだのか。ヒミツは次回、第二十一.五話としてやります。

明日の投稿予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ