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記念すべき1000人目のようですよ。    作者: とろろ~
第二章 『無題{仮}』
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第九話 優雅?な朝

眠いです。

ピピピピピピピピピピピ


あ~うるさい


目が擦りながら起きようとする。しかし身体が重く、動きにくい。何かが乗っているようだ、


ピピピピピピピピピピ


あ~マジうるさい


まだ、音がしているので、止めるべく音のする方へ手を伸ばし、それを発見。

適当に触るとスイッチのような突起があったので、とりあえず押してみることにした。


・・・・・・・止まった。・・・・重い。


今度は、先程から自分の腹の上に乗っている重いものを確認する。


・・・・・メルフィナか~。


重りの正体はメルフィナだった。

メルフィナの身体は、全て俺に乗っかる形で寝ている。

なんとも器用なこと。しかもうつ伏せだ。


しかし、このままメルフィナに起きられると大変なことになる。


俺は健全な身体かつ『英雄、色を好む』の性格になっているのだ。

つまりは・・・言わずもがな。・・・・うん。まずいね。まあ・・・元気だこと。


しかも、いつも通りメルフィナ嬢はパジャマ兼バスローブがね。前が開いているのだろう。肌の感触がする。


俺も若干ね、前がね・・・いや本当に若干だよ開いてるのは。でも肌と肌が直で当たってるのよ。

もう何か・・・・気持ちいいよね。さらに、うつ伏せ状態で乗っかってるので・・・柔らかいです、ありがとうございます。


だが、ここはその感触を堪能することを我慢しなければならない。

場所がね、メルフィナの実家だからね。歯止めが効かなくなる前に何とかしなくては。


身体を横に向け、メルフィナを起こさないように少しずつ下ろしていく。

少しずつ少しずつ・・・下ろしきった。ミッションコンプリート。


ふぃ~朝から幸せだがしんどかった。とりあえず喉が渇いたため水分を補給しよう。


メルフィナを起こさないようにベットからゆっくり出て、荷物から水筒用麻袋を出す。麻袋はパンパンに水が溜まっている。、


今日もいただきます。


紐を開け、水が零れない様にしながら、少しずつ飲んで行く。


少しずつ飲んでいたはずなのに、もう半分も飲んでしまった。マジ美味いねこの水は。


「いつもありがとな、蒼子。」


小声で核に向かって言うと、核は点滅した。・・・・もう意思が有るでいいよねこれ。




「ナオヤ」


そう思っていると後ろから声がした。振り返ると目を擦りながこちらを向いているメルフィナがいた。


「おはよう、メルフィナ。」

「ん。」

「まだ眠いなら寝てもいいぞ。」

「・・・ダメ。起きる。」


眠そうにしながら、毛布の中で動いている。なんとか起き上がり、う~んと唸りながら何か思案している。

何か考え着いたのか、その後、毛布を持ちって立っている俺にかけた。


「・・・なんぞ?」

「着替えるから。」

「あ、はい。」


着替えを見られるのが恥ずかしかったらしい。

いや、向こうに居た時はあんな肌けた姿を見せたりしてたのに?今さら感がハンパないのだが。


・・・・とりあえず座って待つか。


とか思いながら、めっちゃ聴き耳は立てておいた。着替えの・・・衣擦れの音がしている。

毛布に包まれながら、衣擦れの音をBGMに麻袋に残っている水を飲む。


今日は一日良い日になりそうだ。


俺は優雅な朝のティータイム?を堪能した。




「ナオヤ、もういい。・・・なんで笑顔?」

「優雅な時間だと思ってな。」

「?・・ナオヤ、たまにわからない。」


もう着替え終わったらしく、メルフィナは俺に掛かっている毛布を取った。

メルフィナ・・・朝から素晴らしい時間をありがとう。さてと次は俺が着替える番だな。


「気にしなくていいぞ。さて俺も着替えるか。次はメルフィナが被っててくれ。」

「ん。」


メルフィナは持っている毛布を自分に掛け、椅子に座った。


「さて、着替え着替えっと。」


まあ、いつもの服に軽鎧を着けるだけなんだけどな。・・・人の家で着替えるって何となく背徳感があるよね。

などと思いながら、パンツも変えて~・・・・・・・・はい、着替え終了っと。


「さて、メルフィ・・・ナ・・・?」

「ん?」


メルフィナを背にして着替えていたのだが、何故かメルフィナはすでに毛布を取っていた。


「・・・いつから取ってたの?」

「ナオヤが独り言で『パンツも変えて~』の少し前?」


あらやだ。そんな独り言を言ってましたか。恥ずかしい!・・・じゃない!


「え?なんで?」

「見てみたかったから?」


うん、ごめん。お義兄ちゃん疑問に対して疑問で返されても分からないよ。


「え、えっと何で?」

「私だけ、見られた。不公平。」

「あ~・・・・まさか昨日の?」

「ん。」


確かに昨日、イケメン婚約者のジェスにメルフィナの身体の特徴、というかホクロやアザなどの位置を言ってやった。


不公平・・・か。まあ確かにな。俺だけ知っているというのはな。確かに不公平だ。


「ならまあ、しょうがないか?だけどな、見たいなら見たいと言ってくれ。不意打ちで見られるというのは、少し恥ずかしい。」

「ん。分かった。」


・・・分かっちゃったかぁ。そこは分かってほしくないところもあったのだが。まいっか。見られて損するわけじゃないし。・・・やだ・・少し興奮するかも・・・




「そろそろ行く。」

「了解。挨拶していった方が良いよな?」

「大丈夫。」

「え?」

「朝早いって言っておいた。ナオヤ泊まることも。」


あ、そうなんだ。今日も泊まり確定なんだ。・・・ガラさん怖いなぁ。


「そっかぁ。」

「それにお父さん、もう出た。」

「マジで?早いな。」

「ギルド職員だから。」

「ああ、なるほど。」


ガラさんは商人ギルドの上の人だったもんな。やっぱギルド職員ってのは朝早いのか。


「行く。」

「了解。ダンジョンへの荷物ってこれで良いか?」

「足りないの、向こうで買う。」

「向こうで?買うとこなんてあるのか?」

「ある。ダンジョン。ギルドの地下。」

「あ、そうですか。・・・へ?」

「ダンジョン、冒険者ギルドの地下から行く。」


マジか~。もう少し、なんかこうねぇ。冒険しながらダンジョン行くって気持ちだったんだけどなぁ。いや、楽で良いけどね。


「そっか、じゃあ行こうか。とりあえず冒険者ギルドに行けばいいんだな?」

「ん。」


メルフィナの部屋を出て、屋敷の玄関に向かう。


「あ。」

「どうした?」

「書いていく。」


玄関近くにあったメモ帳?にメルフィナは何か書いた。


「これでいい。」

「そっか。じゃあ、お邪魔しました。」


そう言って玄関から出ようとすると、メルフィナに腕を掴まれた。


「違う。」

「違う?」

「行ってきます。ナオヤ、婚約者。」


なにやら俺は婚約者だから、言うことが違うと言っているらしい。


「あ~、うん。・・・行ってきます。」

「ん。行ってきます。」


そう言い直して玄関を閉めた。この街限定ではあるが、メルフィナの婚約者だと自覚し直して、少しだけ俺の顔は熱を持った。


「ナオヤ、顔赤い?」

「・・・気にするな。」

「?」


もし本当にメルフィナと結婚したら・・・って想像してしまったのだ!恥ずかしい!

その後、適当に会話しながら冒険者ギルドに向かったが、俺はメルフィナの顔をあまり見れなかった。


次はギルドで買い物編?かな。たぶん。

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