7話目、とある日
天使と悪魔の血を継ぐどこにでもいる普通の高校生
僕の名前は石橋祐一。天使と悪魔の血を引き継ぎ、108の特殊能力と316の宿命を背負った、そんなどこにでもいる普通の高校生。
さてはて、今日はそんな気分なので天使だった頃のことでも語ろうかと思う。
それなりに高い位、ドミニオンクラスだった私は神を愛し敬う事によって他の天使が使えないような上級の奇跡を起こし、多くの者から頼られる存在だった
揺らぐ事のない信頼関係、長く安定した平和、私はこの時が永遠に続くと思っていた。しかし、小さな不幸がその平和な時を粉々に打ち砕いてしまった。
長い時間を共に過ごした部下が病に倒れたのだ。その病を治す奇跡は私にも起こせないほど上級の奇跡。私は神に祈り続けた。しかし神は最後まで私にその奇跡を行う事を許しては下さらなかった。そして、部下は苦しみぬいて死んでしまった。肉は削げ落ち、目は落ち窪み、生前の面影が残らぬほど苦しみぬいて死んだ。
なぜ神は彼を見捨てたのか?なぜ神は私に奇跡の使用を許許可して下さらなかったのだろうか?
部下一人救ってくださらない神を敬う必要があるのか?
私は神を恨み、あらん限りの言葉で罵倒した。勿論それは天の国において許される行為ではなく、奇跡をおこす能力は消え去り反逆者として私は処刑された。
だから僕は知っている。この力が自分ひとりで如何こうできる力ではない事を。そして、決して万能ではない事を。
だからこの宿題を解くのに能力を使わないのは、当たり前のこと。とは言え、各教科ごとにちょっと多めの宿題を出されるときついなー。あいつら事前に職員室で事前の打ち合わせとかしてねーだろ。まったく。社会経験もろくに無いのに教室という極小のコミにティの絶対的な上の立場になるなんてのが不健全のきわみだわ。
あーあ、今日は寝るのが少し遅くなるなぁ。
テーマはたぶん愛と平和