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魔法学園の生徒と師匠の旅  作者: もちきんちゃく
第二章
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弟子の友達のために

「精霊教会からの視察…?」

 レイは怪訝な顔をしてメラルドに聞き返す、学園長室でメラルドから精霊教会からあった視察要請の話を聞いた

「そうなの、断ってるんだけどどうしてもって聞いてくれないのよ…」

「そんなの放置しておけばいいだろう、断っているのに無理やり視察に来たがるには何か理由がありそうだが」

 メラルドは大きなため息をつくと考え込む

「定期的に行われる魔法技術のテストを見学したいっていうのよ、自分のところで育てている生徒とどれほどの違いがあるかを知りたいそうよ」


「…受けるのか」

 レイはメラルドを見る、メラルドはうーんと唸っていた

「期間をなるべく短くして…一般授業を主に見学対象にして…」

「…その視察期間、私は居ないことにしてくれ」

 メラルドは首を傾げる

「どうして?」

「あいつら教会にとって私は面倒な奴だろう?その私が不在の時に視察できるとなれば、何かしら隙が生じるかもしれん…教会が何かしようとした時を抑えられれば今後の牽制に使える」

「そんな簡単に尻尾を出すかしら」

「視察にくるメンバーは決まっているんだろう?」

 メラルドは手持ちにある資料をレイに手渡す、レイはそれに目を通す

「来るのは教師と司祭と護衛兵士か、この間みたいに階級が上のやつらが来ないなら構わん」

「じゃあ視察の人員はこのままで、滞在は一週間で一般授業のみで構わないならと打診するわ」

「私がその期間不在だが問題ないかと付け足しておくんだ」

「わかったわ…」

 メラルドはそう返事をするとペンを取り書類を書き始めた



 ランが廊下を歩いているとレイに呼び止められる

「ラン、前に渡した腕輪をつけているか」

「へ?つけてますけど…?」

 ランはレイに向けて腕を出す、そのブレスレットにレイが触れる

「…ちゃんと機能しているな……リィンはどうした」

 ランの表情が少し暗くなる

「最近リィンちゃん調子が悪くて…熱がでる時があって…」

「医術師に見せてるのか?」

「うん…でも大したこと無いって…体の中のエーテルがちょっと悪さしてるだけだって」

 レイは顎に手を当て考えると

「部屋で寝てるのか?少し見に行こう」

「うん…」

 そうして2人はランとリィンの部屋に向かった


 リィンは自分のベッドで眠っていた、レイはリィンに近寄ると様子をみる

「…呼吸が少し荒いな、これだけ見ると普通に発熱だな…」

「でも…」

「理解ってる、少し待て」

 レイはリィンの腹部に手を当てる

「少し診させてもらうぞ」

 レイはリィンの体内にめぐるエーテルを探り始めるとリィンの顔が少し苦しそうに歪む

「…なるほど…」

 レイは手を離すとリィンがランとお揃いでつけていたブレスレットをそっと腕から取る

「どうするの…?」

 ランは不安そうにレイの行動を見ていた

「少し加工してくる、また後で、リィン少し借りるぞ」

 そう言ってレイは部屋を出ていった


 レイは部屋に戻るとブレスレットを分解し始める

「どうするのですか」

 後ろから現れたのはクラウソラスだ興味深そうにレイの手元を見る

「…どうやらリィンの体を巡っている火のエーテルが上手く循環せず体に蓄積しているようだった」

 レイは宝石の一部を入れ替え加工する、暫くレイはブレスレットの加工を進めた


「よしこれでいい」

 見た目はほぼ前のと同じのブレスレットを持って自室を出ると真っ直ぐにランとリィンの部屋に向かった

「あ、師匠おかえりなさい」

「あぁ、これをリィンに再度つけてもらう」

 レイはリィンの側により腕を少し持ち上げるとブレスレットを腕に通す、すると淡く緋色に光るブレスレット

「…上手く機能してるな、これで大丈夫だ」

「え、え、どういうことですか師匠?」

 レイはベッドから離れるとランに軽く説明する

「火のエーテルの循環が上手く出来ていないようだったからな、腕輪が少しずつリィンの火のエテールを吸って空気中に放出する、リィンはどうやら火のエーテル量が少し多いみたいでな…エーテルのバランスが崩れやすくなっているんだ、もう少し年齢的に成長すれば腕輪なしでも問題無くなるとは思うが…」


 ちらりとリィンの顔を見ると、先程より少し表情が柔らかになっている気がした

「リィンの目が覚めたらできるかぎり腕輪は外さないように伝えてくれ、壊れたり何かあったら私に言えば良い」

「わかりました!」

 ランは勢いよく返事をするとリィンの側にそっと近寄る

「じゃあ私はもう行く、ちゃんと宿題するんだぞ」

「はぁい…」

 ランはレイに気のない返事をしたのだった

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