D-47:Call&
D-47:Call&
「ふふ、Fさん。心配しなくともあなたが私の指示に従ってくれれば、ドッペルさんも助けられますわ。さあ、まずその木刀を置きなさい」
俺は真っ直ぐにバルスチアを見据える。
黒服と目があった。
さあ、どう動くか──。
─────────────
『──。』
俺はドッペルを見た。奴はピクリとも動かない。
「さあ、どうしたのかしら?私の声が聞こえないの?早くしないと、動けないドッペルさんにさらに穴が空いちゃいますわよ」
完全勝利の笑みを浮かべるバルスチア。
『──』
俺は木刀から手を離した。
カランっと音がなる。──10、
「ホホッ、素直ね。……さあ、手を挙げて!」
──3、
──2、
「──イチっ!!」
鉄砲玉のような勢いでドッペルが起き上がり、そのまま前方向に駆ける。
バルスチアは一瞬で場を判断し発砲命令を下す。
360度、全方向から同時に音速の物体が飛んでくる。
契機は一瞬。
俺は進むドッペルをそのまま前に押し出し道を作る。
弾丸の円はドッペルを障害に一刹那の歪みを拗らせる。
全てをすり抜け、指に光を纏って得物を召喚し、音より早く、敵の背後に回り込む。
「────!」
握った刀の棟を黒服の背に打ち込み、弾丸の方へと凪ぎ払う。
他の奴は何が起きたか分かっていないようで、おそらく俺とそこでのびてる黒服が入れ替わった程度しか見えてないだろう。
今俺の左にいるバルスチアも口をパクパクさせている。
「な、何で──!?」
バルスチアはまだ何か言いたそうだったが俺は一度だけ手を振って「じゃあな。」と別れを告げる。悪いが最後まで聞く余裕はない。
俺はさっき肉壁になったせいで合計三発撃たれて倒れているドッペルを抱えて、ワープゾーンへと突っ走る。
バルスチアの方はやっと我に帰ったようで「何してるの、追うわよ!」と声を張っている。
しかし、追い付けるはずがない。
俺は一階行きのワープゾーンに飛び乗り、そのままワープ。
行き先は二階だ。
何も知らないバルスチアはそのまま一階へワープしているだろう。
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二階にはドッペルが言っていた通りリンナが待っていた。
「全く。町中でバンバン撃つなっての。……て、どうしたのよ、そいつ!?」
「リンナ、話は後だ。ドッペルが魔緘石で撃たれた。」
「──!わかったわ。大丈夫。どうせ誰かは怪我すると思ってたから、もうクレアの店に医者を呼んであるわ、さぁ、こっちよ!」
割れた窓の外には氷の階段のようなものがあった。
ドッペルが先に作っておいたのだろう。
何も聞かずに駆け降りる。フラッタ宝石店はすぐ真向かい。
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フラッタ宝石店一階。
二階ではクレアとドッペルが治療を受けている。
「リンナ、ドッペルの様子は?大丈夫なのか?」
「さあ、分からないわ。右腕、右胸、左脚の三ヶ所も撃たれて気も失ってるけど、どうやら心臓は無事みたい。弾丸も全て取り除けたそうだけど、医者は難しいって言ってたわ」
「そうか……」
リンナは俺を見てハァ、と息をついて近くにあった椅子に腰を下ろした。
「──で、何があったのか教えてもらおうかしら。アイツがあんなになるなんて、一体何があったのよ?」
俺は今夜の出来事を事細かに話始めた。
こんにちは。ななるです。
すみません、今日は夜は無理そうなので早めの投稿です。
久しぶりの戦闘でしたが、どうでしょう?個人的には平和な話が好きなので、戦闘シーンには慣れていないのですが、楽しんでいただけたら幸いです。
今回は所々「ん?」と思うところがあったと思いますが、次回ちゃんと説明させるので楽しみにしてくださいね!
次回があれば、またお会いしましょう!




