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03 =同姓同名= *出題編
リビングに戻ると、コーヒーが準備されていた。雑誌の山を切り開いて座り、ありがたくいただく。
ふとクロの手元を見ると、見たことのない表紙の本だった。タイトルを見ようとのぞき込むと、クロが唐突にしゃべり始めた。
「新本格ミステリって、探偵か助手が作者と同じ名前のやつ、他のジャンルに比べて多い印象じゃない? 僕が思うに、クイーンに影響受けた人が多いからなのかなと」
「なに突然」
「いや、今読んでるこれがそうだったからさ」
読んでる印象では新本格って感じはしないけど、と手に持った文庫本を揺らしてから、クロがふと何かを思い出したように人差し指を掲げた。
「そういえば、こんなパズルを考えたんだけどね……」
『とある二人の役者が、同じ映画で同じ名前の登場人物を演じることになった。一人二役ならぬ、二人一役だ。
しかし、二人は双子などではない赤の他人で、二人は顔も体型も声も全く似ておらず、それどころか性別すら違う。
しかし、映画を見た人は、それらの違いを全く気にしなかった。一体なぜ?』




