05 =色パズル= *出題編
俺はその日、自室のテーブルに2通の封筒を乗せ、腕を組んで額に汗を流していた。
「…………」
順を追って話そう。
今日、俺がバイトから帰宅すると、郵便受けに二通の封筒が入っていた。
二通とも、住所が書いてあり、切手も貼ってある。なおかつ消印も入っている。普通に郵便で来た封筒だ。
片方は、白地に季節を感じさせる優雅な柄が入った封筒。差出人はクロ。先日、酔っぱらって封筒を置いていった奴だ。
こっちはいい。多分、また何かのパズルを送ってきたんだろう。まともに郵便で来たということは、素面で送ってきただろうから、前回みたいに解読の必要な象形文字だという可能性もない。
問題はもう片方だ。
もう片方の封筒は――黄色だった。
「…………」
黄色である。
書いてあるのは宛先だけで、差出人が描かれていない。が、これは間違いなく、「とある厄介な男」からの手紙だ。
開けたくない。
すっごく、切実に、開けたくない。
黄色の封筒から漂うスパイシーなカレーの匂いとともに、厄介ごとの匂いが香ってくるようにさえ見える。
そして俺は、ごくりと唾をのむと、ゆっくりと手を伸ばした。
その手が黄色の手紙に触れる直前、無意識に手が止まる。そして手は横の白い封筒の方へ逸れていった。
「うん……とりあえず、まずは、こっちから……」
分かりやすい現実逃避だった。
じゃきじゃきとと封筒の端をはさみで切り落とし――俺の部屋にペーパーナイフなんてこじゃれたものはない――紙を取り出す。
かさかさと紙を開くと、そこにはこう書かれていた。
『Q.色パズル
赤は、3。
青は、2。
緑は、6。
黒は、4。
では、白はいくつになる?』




