Reencounter
?「入れ」
コウレイが連れられてきた場所は広く、大勢の猿がいた。
コウレイ「こいつら人間になれるのか?」
?「あぁ、全ては王からもらった力によってだがな」
コウレイ「なんであんたら王に崇拝してんだ」
?「我が王は我々猿族を救ってくれた神のような存在だ。あれは...おっと、これ以上話すと怒られるな。跪いて王を待て」
コウレイは言われるがまま跪いた。いったいどんなやつが王なんだ。どんなやつが王器を持っているんだ。
?「王が通る」
後ろから足音が聞こえコウレイは思わず頭をあげようとしたが頭を捕まれた。
やがて王は前の椅子に座った
王「顔をあげろ」
そう言うと全員が一斉に顔をあげ、コウレイも顔をあげた。
?「この者が我ら猿族に攻め込んできた人間です」
王「ふっ、ふははははっ。そこの者よ、名前は」
「....コウレイだ」
ガタッ
王は驚いたそぶりを見せた
王「え、今なんて?」
「何度も言わせんな!おれの名前は コウレイだ!」
?「王に失礼な口を聞くな無礼者が!」
大柄な男はコウレイを殴ろうとした
パシッ
王「そうすぐに熱くなるな。戦場では冷静さが大切だぞ、芳村」
王「コウレイ、君は何のために王器の力が必要なんだ?」
コウレイ「おれは...幼い頃に鬼に飼われていた。そして同じ場所にいた仲間達も殺され、おれの友達もいまはどこにいるかもわからない!今も囚われている人間がいるはずだ。だから救い出すために力が必要なんだ!」
王「なら僕たちと目的は同じのようだね。彼らは昔鬼達からひどい仕打ちを受けていたんだ。ここは鬼達の領土だったけど僕が彼らをまとめて鬼達を駆逐して奪い返したんだ。僕らの目的は鬼が人間に被害を加えさせないようにすること。殺したいってわけじゃなく、ただやめさせることなんだ。
だから力を合わせてがんばろうよ。『せっかくまた会えたんだしさ、コウちゃん』」
コウレイ「え?」
王「やっぱり覚えてないかー。ひどいなぁ一緒に5年間も過ごしたのに」
コウレイ「お前は...エン!?」
猿族の王は8年前、共に地獄の生活を過ごし、脱出する時に離れ離れになったエンだった
コウレイ「久しぶりだな!エン!元気してっか?」
エン「コウちゃんも久しぶりだね!」
芳村「????王よ...彼は一体...」
エン「あぁ、みんな!紹介するよ。彼は僕の友達であり、鬼神を追い込んだ男...コウレイだ!」
コウレイ「はぁ!?!?!?!?」