がんだむ
そうだな。やはりおかしい。狂犬病ウイルスは脳に侵食して初めて症状が現れる。つまり体に入ってから少しだけの潜伏期間がある。それが1日で蔓延するなら君はもう死んでいるかも知れない。そうでなければ君の唾液を伝いうつるなんてことは無い。と仮定する。その人が、狂犬病ウイルスを発症しているならば。少し変だな。もしかしたら全く別の、何か、に侵されているのかも知れない。話してみたら如何だ。え、無理です。如何してだ。彼女を助けたいのでは無いのか?そうですけどこんな心持ちで如何話せば良いか分からないんです。ならちょうど良い。なら手伝ってくれないか。?何ですか?今日で5日目だそろそろこの場所にも飽きてきた。脱出するんですか?いや違うな。俺がここに居るのは。精神がやられていたからだ。暴れたからだ笑。だから俺が大人しくしている事を奴らが理解できれば解放される。つまり、君の方から説得をしてくれないか。自分で無害だと証明するのは難しいだろう。君は私の昔からの友人としてかけあってくれないか?それで、うまく行くんですか?不安か?まぁ。そんなに難しく考えなくていい。俺たち友達だろ。分かりましたやって見ます。外も何やら不穏だからな。と男が呟く。僕の心配とは関係なく。警備の人に話したらあっさりと男性は解放された。拍子抜けだな。まあ私の日頃の行いだろう。その日頃の行いが良ければ捕まっては無いでしょうけど。なんだ、人なんだから怒る時もあるだろう。貴方が怒ったらそれだけでヤバそうな見た目してますけど。そうか、まあそれも日頃の努力の積み重ねだな。はあー、とため息をする。ではまず話を聞きに行きますか?お、話せるのか?いや僕じゃなくて、貴方が話すんですよ。そもそも、僕はそんなに詳しくないので。確かに。ムッとした表情をする。いやその前に目の前の問題をどうにかしなければ。中でも不穏さを感じてはいたが、実際に見るとなかなか。僕は辺りを見渡す。そこには、沢山の争いが起きていた。罵詈雑言。声がする。人の醜い所を全て集めた様な、隔離された場所、たった5日でここまで酷くなるのか。ん、5日はて、時間がズレてるな、まあいっか。では仕事をするか。そういうと男性はその大きな体を動かして暴れている人を抑える。1時間もしないうちに制圧する。そういえば、警備の人があんなにあっさり出してくれたのはこれを期待したのかも知れない。と思う。暴れていた人達は全員さっきまで僕たちがいた建物の中だ。如何してあんな事をしたのか。僕はよく分からない。でも怒る時は誰にでもある。僕はふとあの人の事が気になる、あれだけ好きだと言っておきながら二の次になっている事、僕は駄目なやつだな。あの人の事だこんな事になっているなら少しでも誰かを助けようと前に出ているはず心配がくる。あの人を見つける。よかった無事みたいだ。と、今度は男性がいないことに気づく。男性があの人と話す手筈だったのに如何しよう。僕は、あの人は僕の事をどれだけ知っているだろうか?いや、バカにしすぎだな。できれば忘れていて欲しいそんな僕の期待からくる言葉だ。初対面の相手に噛まれる。そんな経験中々無いだろう。僕は少しだけあの人の方へ近づく。すると女性が僕に気づいて。よかった。今までどこに居たんですか。心配したんですよ。?!如何して、よかったって如何言う事だ。それじゃあまるで心配してくれていたみたいじゃないか。心配なんで彼女が。僕は混乱して無言になる。大丈夫ですか?はい、僕は大きな音を出す。すると女性がびっくりする。僕もびっくりした。また沈黙する。そうですか。なら良いんですけど。貴方がいなくなってから日を跨いで、沢山の人が急に亡くなりました。それがこの混乱に繋がりました。皆んな不安の中で過ごしていた中、朝、目覚めると少なくとも100人の人が亡くなりました。それからは歯止めがが効かず。そうか。今まで20人ほどだった死がそれでも多いけど。いよいよ本格的に何かありそうだな。最初は白衣の人達と話し合いが持たれました。人は分からない事に恐怖を覚えます。ですが、彼らが話したのは何の進展も無い文言ばかりでした。みんな死ぬかも知れないそんな恐怖が溢れてしまったんです。貴方は何処で何をしてたんですか?勿論上手く話せるわけもなく、僕は寝込んでました。と嘘をつく。少し女性が不審そうな顔をして、そう、体調が悪かったんですね。そう言えばよく吐いていましたよね。そうですね。苦笑い。この人の僕に対してのイメージがよく吐いてる人なのがわかった。他のAグループの人も朝起きたら亡くなっていて。え、もしかして僕たちだけ何ですか生きてるの?女性がハッとしていえ、俺たちを殺すなよ。と近くにいた男性が話しかけてくる。僕は、ポカーンとする。その感じ覚えて無いな。一緒に暮らしてただろう。あーなんか見た事ある様な気がするのか?まぁ良い。Aグループの生き残りは5人お前とこの子と、俺とこいつと、あいつかな。と男性が話す。俺とこいつはだちと言うか幼馴染なんだけど、そういって側で縮こまっている女性を指す。そして、あいつはお前と感じが似てる、暗くて無口な奴。と其方に視線を向けると、前髪の長い男性背は高い。確かに無口だ。じゃあ死んだのは昨日かわいいって連呼してた人達と他、よく覚えてないな。20人居たのに5人。数でしか見てなかったな。これから如何する。ひとまず騒ぎは終わったみたいだけど、と見た目爽やかそうな男性が話す。そうね取り敢えず建物に向かいましょうと女性が話す。そうだな。それにしてもあいつすげーなあのオッサン強すぎ、カッケェわ。と呟く。と僕は思い出したように、さっきの僕が何してたかの話なんですけど、実はあの人僕の友達という事で