不穏
それから俺は外に出る。気になる事が無いわけじゃなかったけど、あの人も詳しくは分からないみたいだ。独白。こう言う事は、僕1人で如何にかなる事じゃない。僕も何の能力もない。言われた事をしてきただけ、だけど、何か問題があって、それを解決するには、1人1人が行動しないといけないとも思う。でも600人規模の何かいや、それ以上の話なら、
これから如何しよう。でも何もしたくない。ふと考える。皆んなは如何しているだろう。家畜は死んだだろうか?ここは、場所的には何処なんだろうか?現在地を調べる。僕がいた所からかなり離れた場所。そしてまた歩き出す。すると荒い息の様な音が聞こえてくる。物陰から見ると女性と男性2人が洋服をはだけて、せっせをしている。取り敢えず隠れる。音に耳を澄ませる。頭の中が混乱する。女性の苦しそうな喘ぎ声がする。男性は強い言葉を吐いている。普段なら直ぐに通り過ぎる。でも、気になる。もしかしたら無理やりしてるんじゃないかとか考える。でもその可能性は無い。ただ僕がこの場所に止まる為の言い訳。何がしたいんだろう。自問自答する。すると別の男性が話しかけて来る。かと思えば服を掴まれて、僕はその衝撃で倒れる。男は僕の上にきて殴ってくる何度も、僕は何も話さない。しばらくして、男性は何処かに行く。殴りながら拳を打ち付けながら。何か話していた。それから、要約体に力が入って立ち上がる。さっきの場所を見るとそこには誰も居なかった。僕には関係のない事だ。と声に出す。お風呂に入る傷が痛い気がする。またいつもの様に眠りにつく。
次の日、また20人ほど死ぬ。今回はAグループから2人死人が出た。昨日まではちゃんと元気にしていたと思う。朝になったら突然という様に、息をひきとった、僕達はグループごとに1つの簡易的な建物で過ごしていた、今回は同じグループで他に比べれば知っている人が死んだ事になる。特に話はしなかったけど、この後如何なるんだろうか?死体を如何処理するんだろう。ただ見ていると白衣の人の別バージョンの人が何人か来て説明してくれた。如何やら土葬をするらしい。詳しく言えば土葬が最終段階でそれまでに何個かする事があるみたいだけど、一度聞いただけでは理解ができなかった。色々あるんだなと思った。人の死に触れて何も思わない訳じゃ無いけど、あれよりも酷い死を見てきて、感覚が閉じていると感じる。僕だけかと思えば、他の人もそんな感じみたいだ。なんなら自分の命さえ軽く感じてくる。ご飯を食べる昨日と同じ様に。僕は食べ物は素晴らしいと思っている。大事だと思う。栄養の事じゃ無く、なんかこう、かけがえの無いものの様な。でも僕はそれを最大限に感じれない。今も昔も、大切だと思っている筈なのに、何故か食べ物の味がしない、好き嫌いや食べれない物も基本は無い。けれど食べ方を工夫しないとすぐに駄目になってしまう。その日の体調や、気分による。具体的にいえば、吐いてしまう。昨日と同じ量、同じ食べ物を食べても吐いてしまう時がある。そして、そんな時は食欲が無い。別に普段も普段で、お腹が空いたとかあまり感じないのだけど。食べても食べなくてもいいみたいな。ただ、栄養や健康の事を考えると食べないとだよな。そんな気持ちで食べている。飲み物だけの日もあればお菓子の時スイーツの日もあればお肉の日もある。その日はそれしか食べれない。だから別に栄養は良くない、けど吐くから仕方ない。でもここに来てから少し改善されてる気がする。誰が作ったか分からないご飯を毎日食べる。それは勿論バランスのいい食事だ。普段なら何故か食べた後吐いてしまう様な組み合わせだけど最近吐いた記憶が無い。吐き慣れているとかもっと単純な所が悪かった可能性もあったのかな。今日は外には出ないで部屋の中に居ることにする。外からは何か気持ちの悪い雰囲気が漂っている気がする。またワクチンをうつ。毎日って一ヶ月ずっとなのかな?大変だな。さした場所がヒリヒリする。こんなに刺すならつけとけば良いのに。本でも読もうと少し移動すると。やめて下さい。と声がする其方を見ると、また女性1人と男性2人が揉めている。女性は腕を掴まれている。なんだよ。大きな声出すなよ。俺はただ、可愛いなって言っただけじゃないか、そしたらあんたがありがとうございます。て言うからわしに見られて嬉しいだろう、なぁ、俺達はもう死ぬんだよ。ここの奴らは治すつもりなんて無いんだ。じゃないと隔離なんてしないだろう。もうお終いなんだよ。なら少しでも楽しく生きたいだろ。な。だからやめて下さい離して下さい。よくみてください。私は豚です。うーん。え、と男2人が変な顔をする。だから豚なんですよ。私だって女だから夢を見ますよ。いつか王子様がって憧れてました。でも小学生の時何故か皆んなが私の事を太ってるって。ぽっちゃりとポークでポポてあだ名を付けたんです。私は恥ずかしくて、でも鏡を見たらそこには王子様の隣にいたお姫様じゃ無くて豚みたいなぽっちゃりがいましたよ。それから何をしてても豚だって声がして、どうにか夢ができて勉強を頑張ってやっと卒業して病院で働いてます。女性の声が震える。周りはすらっとしたひとばっかりで私はいつだってぽっちゃりです。昔も今も何も変わってません。表情を変える。そして私は今でも王子様に憧れてます。私をかわいいって褒めてくれる人を。だから嬉しくないといえば違いますけど。ごめんなさい。貴方は私の王子様じゃないです。ちっともかっこよくないです。男性2人はハッとしてそして、しょぼ〜んとして、手を放す。酷いことしてごめんなさい。そう言ってどこかに行く。女性は少し震えているそして、大きく息を吐いてまた大きく鼻から吸い込む。僕はその一部始終を見ていた、見てただけ。何もしてない。すると女性が僕に気づいて嫌そうな顔で睨みつけてくる。女性も何処かに行く。僕は女性と同じ様に震えているのに気づく。大きく息を吸って大きく鼻から出す。如何しよう、もう一度してみる。如何しよう。少しも良くならない心臓がドキドキしてる。