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別視点
人々が集まるとある施設。そこには大きな肉塊と白衣の人々未だ、生きてるのか、おそらく、実験は、上手くいったのか?如何でしょう。実験はあくまで過程です。時間が必要です。そこにはブルドッグ顔の大きな生き物がいる。血を取る。ソレを培養して、注射器に入れる。別の部屋、意識の朦朧とした人々、今日で6日目。特に変化は有りません。また失敗か?早く結果を出さなくては。辺りを見ると防腐処理された死体達が置かれている。少しして、白衣の人達が騒めく。心拍上昇、体からウゴウゴと脈打つ。歓声が飛び交う。クローン実験、今世の技術ではオリジナルを超えること叶わず、より良い細胞の構築、細胞の細部に至る、所まで調べ上げ、付け足す。ソレは死体から、或いは生き物から、ソレが成せれば人智を超える。私が見たい景色、私がこの世に生まれた意味を今、確認する。10年。だが、あと少し。
生き物が誕生する。その姿はどんな言葉を持ってしても形容し難い。素晴らしい。不気味な声が澱む。生き物の産声が小さく響く。
後、1500文字