あなたへ

悲しい場面に涙するあなたの優しさ

それを私は知っていた

決してあなたを苦しめようとは思わなかった

だって私の大事な人だから

少しでも私の気持ちを解って欲しかった

私の我儘だと知っていながら

あんな言い方しか出来なかった私を許して

あなたの幸せを壊すつもりなんてなかった

私の寂しさ知って欲しかっただけ

あなたに振り向いて欲しかっただけ

最初で最後の夜

私の大事な思い出となった

私の気持ちは変わりはしない

あの夜の気持ちのまま

今夜から旅に出ます

もうあなたには会うことも無いでしょう

決して帰ることのない旅のつもりです

今あなたは何をしていますか

私はあなたのことを忘れられずにいます

全てはあの夜に終わるはずだったのに

忘れてしまうはずだったのに

どうしてこうもあなたのことを想い出すのでしょうか

あなたにはあなたの幸せがあるというのに

私の嫉妬でしょうか

私の我儘でしょうか

他の人を好きになることが出来ないのです

私には今もあなたしか見えないのです

心の寂しさを埋めることもできずに

一人で待っている愚かな私を

あなたは知っていますか

誰よりも愛していると言いたい私を

あなたはわかってくれますか

夜の孤独な時を

寄り添う者など居ない部屋で

私は待っています

どうかあなたが振り向いてくれるように

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