開封のキィーっ!!
毎日の事とはいえ、買える買えないや在庫数や安い高いで時々に変わる食パンの種類。
封を開けたら袋クリップで閉じる私は、敷島製パンの超がつく物の封を開けるのに緊張する。
スグに食べ切る人数の家庭や、輪ゴムやカラー針金で閉じてる人にはそれ程気にする事ではないのかもしれない。
けれど私は、慎重に慎重に指からの感触を確かめながらチビチビとのりが剥がれるビリビリ音にビビりながらも開封の儀を進めて行く。
ビリビリの音に鈍い音が混ざる!
あ、これ以上は危険かも!
どうしよう、パンを取り出すにも少しだけ広さが足りない。
お願い、あとちょっとだけだから。
ビリ・・・ビリ・・・ブェべ!
キィーーーッ!
見事に開封口の脇が裂けている。
これで袋クリップの位置も裂け目の下だ。
ロング系のパンだと少し狭くなるのがもどかしい。
いえ、何より袋クリップを使った所にまで穴が開くものだから、パンを取り出す度に位置を下げなアカンくなるそれは、まるで大名行列のように……
下へ〜下へ、下へ〜下へ。
けれど、朝から少し凹む気持ちも美味しいパンが元気にさせる。
またあくる日、ビリビリの音が続いていた。
慎重に慎重に慎重に……
最後まで開いたぁあああっ!!
と思い、気持ち良くパンを取り出し、袋クリップをハメようと袋を持ち上げる。
ブェべ!?
ちょ、何を勝手に裂けとるんよ?
厶キィーーーッ!
極々稀に成功すると達成感に凄く嬉しくなるけど、特に何があるわけでもない。
袋があまりにもか弱過ぎて上手く開かない封に、毎度キィーってなる敷島製パン。
偶に、のり線が斜めで既に終わった感がある物も散見する。
でも、パンはしっとり柔らかく美味しい。
袋の封!
私と同じく開封の儀でキィーってなるの分かる人居るのかなぁ?
多く居るなら、その内スーパーで店員さんに
「すいません、袋がアレなパンの6枚切り在りますか?」
て聞いても通用するようになるのではなかろうかとさえ思う私だが……
今朝食べ終えたので、袋がアレな6枚切りのパンを既に買って来てある。
夜を超えると、私はまた開封の儀というリングに立つ……
明日は、どっちだ!?
■あとがき
これは敷島さんに訴えている訳ではありません。
私の格闘・・・否、葛藤を記したものです。
いえ、願わくばとの思いは有りますが、それでパンの値段までもが上がったらたまったものではないので……
袋で値上がる位なら、むしろ商品名を【袋がアレなパン】にしてもらって、ネタ的にも美味しいパンになってくれた方がマシだ!
あ、破れた穴から本音が……