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6

 シャナは教会まで私を送る役目を買ってくれたの。馬車内では私の手を握り、涙が頬を伝っていた。


「シャナ、大丈夫よ。心配しないで。」


「お嬢様、お迎えにも必ず私が参ります。あの方は毎日お嬢様に会おうと来られていますが、しっかり追い返すので心配はいりません。」


「ふふっ。シャナったら可笑しい事を言うのね。あの方は私の事なんて何とも思っていないもの。私が会う理由はないわ。そうね、お父様やポールが認めたら会ってもよいかもね?


ふふっ。さぁ、シャナ。着いたわ。送ってくれてありがとう。気をつけて帰るのよ。」



 私は振り返らずに教会の中へと入って行く。神父様に挨拶をして部屋へと案内される。どうやら今回の聖女様の件で私以外にも婚約破棄をされた令嬢達が数名この教会で過ごす事になっているみたい。


流石に聖女様が起こした問題の被害者である私達は聖女様と関わらないようになっている。


 令嬢達からの話しぶりでは聖女様は教会の総本部でマナーや国の歴史など叩き込まれているらしい。誰彼構わずに触れる事も無くなると良いとは思う。


そして、国は聖女を学院に入学させた責任として婚約破棄をされた令嬢達には慰謝料を支給し、婚約者も候補を探してくれるらしい。令嬢の中には婚約者と元々不仲だった人もいて新たな婚約者を紹介されてとても喜んでるとか。


新たな婚約者かぁ、私には縁遠いわ。


今は結婚したいと思わないもの。



 令嬢達と短い期間だけれど、教会で一緒に過ごしていた。教会では毎日、お祈りや掃除、食事の準備など、分からない事だらけで大変だった。


他の令嬢達も同じようで毎日悪戦苦闘しながらもお互い助け合い、笑顔で過ごせていると思う。


この短期間で今までの自分の置かれた環境や考え方が変わるほどの体験をし、私は大きく成長したと思うわ。


 令嬢達が一人、また一人と教会を出て行く。結婚が決まったり、領地へ帰ったり。私はこのまま教会でシスターとなっても良いかも知れない。


そう考えるようになっていた時、シスターが知らせてくれた。


私に迎えが来ていると。

ここからエンドの分岐ポイントとなります。

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