81話 マジギレか〜ら〜の〜?
「頼むっ!!この通りだ!!キスしてくれ!!
頼むっ!!」
「い、嫌ですよ‼無理です!!」
「何故だっ??!!嫁に貰うと言っているだろう?!」
「それも意味不明ですよっ!!絶対に無理です!!」
「頼むっ、!!ちょっとでいいのだ!!
少し触れるだけだ!!痛くは無いっ!!すぐに済むっ!!!欲しければ少しなら礼もしよう!!!」
尚も、伊吹虎は土下座で頼み続けている。
ミライは、どうしたもんかと
頭を抱えていた。
西園寺はベンチで虚空を見つめている。
「なにをしている伊吹虎、、、?」
ミライの後ろから、
聞いたことのない冷たい声がした
振り向くと。
魔王が居た。あ、違う、ユアンだ
「ひっ!!!」
ミライは思わず悲鳴が漏れた。
ユアンの体から殺気が漏れている。
一歩一歩近づいてくる。足元から凍りついていく。
ピキピキ、ピキピキ、、
「は、、ぁあれ?」
その場に座り込む
腰が抜けたのだ。
「ん?ユアンか、何とは?
彼女に頼み事をしているのだ」
ケロリと伊吹虎は言う。
「頼み事、、だと?」
口調がキツくなる。
ユアンは今マジギレしている
「貴様は、、、ふざけているのか?」
「な?ユアン?どうしたのだ?」
流石に伊吹虎もユアンの様子がおかしい事に気づいた。
「どうした?、、だと?嫌がるミライに無理やり迫っておいて、、何を言っている?」
ミライは確信した
あーー誤解ーー!!!!
まあまるっきり誤解でも無いのだが。
西園寺とキスしろと言われていたわけだし
しかしユアンは伊吹虎がミライに迫っていると勘違いしているのだ。
会話を思い出してミライは青ざめる
聞きようによっては金を払うから、やらせろと聞こえなくも無い。
ユアンの髪がフワリと浮き上がる
あたりは今や吹雪いている。
「弁解が、、あるのなら聞こう?
だがくだらん言い訳はするなよ?」
こっわ!!!
え?ユアンさんこっわ!!!
ミライはガクガク震える
魔力にあてられてるのだ
(ヤバいヤバい。どうしよう!!!)
止めようにも体が言うことを聞かない。
伊吹虎も、真っ青になっている
近くにいるミライですらコレならば
直接威圧されている伊吹虎は
立ってるのもやっとだろう。
(あぁ、、ヤバい、、死人がでる、、)
ブルブル震えるミライに気づいたのかユアンがミライへ近づく
「ミライ。大丈夫かい?そんなに震えて可哀想に、、すぐに済むよ」
と言って微笑む。
でも怖い
今ユアンはしゃがんでミライの顔を覗き込んでいる
止められるとしたら
今がラストチャンスだ
(くっ仕方ない!!迷ってる暇はない!!)
(ただ説得しても。安藤の時みたいになるっ!!!
こういうときはショックを与えると良いって何かで見たっ!!!!)
ミライは全身の力を振り絞って
ユアンの首に腕を回す
そして、キスした
ほっぺたに。
「ユ、ユアン。誤解だから、落ち着いて?」
ミライはなんとか言葉を絞り出す
「……うん。」
とユアンは言った。
吹雪が止まった。




