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閑話 ユアン・バラキンの初恋①

独白風



ユアン・バラキンに魔法が発現したのは

5歳のときだった。


ユアンには兄が居たが、兄は15歳になるのに魔法が発現していなかった。


まだその時は兄は優しかった。


両親も優しかった。


生まれた時からほとんど一緒に育った幼馴染も居て幸せだった。


ユアンに印が出たのは8歳の冬だった


すぐに右眼に魔眼が宿って

両親や親戚は大喜びだった


ライアンは心配そうにしていた

エリカは良くわかってないけど周りが喜んでいたので嬉しそうにしていた


兄は、まだ魔法が発現していなかった




兄は僕を真冬の夜中に庭の池に突き落とした。


僕は氷魔法が使えたから無事だった


でも周りの大人が兄を許さなかった


僕は、兄に対して怒っていなかったのに

兄はいなくなった。


両親はまるで最初から兄がいなかったみたいに過ごしていた。


皆が、僕を長男と呼んだ。



ライアンとエリカが泣いていた。 



暫くして人との会話の時に、相手が口に出していないはずの事に返事をする僕を両親が教会へ連れて行った。


僕の魔眼は人の心の中が見えると知ったのがその時だった

僕が9歳の時だったと思う



ライアンとエリカが、人の心を勝手に読んだら駄目だと言ってくれた。

僕もそう思った。


だから頑張って魔眼のコントロールを覚えた。


母がおかしくなった。

僕が、近づくと怯えるのだ。


僕はどうしてなのかわからなかったけど、勝手に心を、読んだりしなかった


なのに母はどんどん狂っていって

周りも僕を遠ざけた。


ある日母が首を吊ってしんだ


母には外に恋人が何人も居た

兄は父の子では無かったらしい

だから魔法が発現しなかったのだ



僕は父の子だったと聞いてホッとした。



きっと母は僕にバレていると思っていたんだと思う


父にも知っていたのだろう?と言われた


ライアンとエリカが慰めてくれた



僕は15になった。


国からの手紙は来ていたが、ライアンから学校にはエリカが17になったら皆で行こうと言われていたので、そうすることにした。


15になってからは、たまに父が連れてくる人物の心の中を読んでくれと頼んできた。


養われている身で、反抗は出来なかった。


ある時おぞましい頭の中を読んだ後に

コントロールが聞かなくて、エリカの頭の中を読んでしまった


エリカは気にしてないと言っていたけど、傷ついているのがわかった。


もっと完璧にコントロール出来るように死にものぐるいで、特訓した。



僕の容姿は基準より良いみたいで色々な女の人達が近づいて来た。


何故か皆僕が、人の心を勝手に読んでいると決めつけてきた


人の心を読めるから、貴方は冷たいのね


人を信じられないなんて可哀想と言われて、少し荒れた


周りから僕は勝手に人の頭の中を覗くような男に見えているのだろうか?


良く僕のそばでニコニコ笑っている女性が陰で僕の悪口を言っていた


ショックだった


それからは、注意深く人の顔色を伺うようになった


そうするとああ、今までも皆僕に怯えて笑っていたのかと思った。


人の顔色がわかるようになると、前よりも恐れられるようになった。


心を覗いて居ないのに、

魔眼が無ければ、あんなヤツ。と言われているのを聞いて、まだ努力が足りないのかとあ然とした。


努力すればするだけ、魔眼のおかげだと言われた。



僕は印持ちになってから一度も人の心を勝手に知りたいと思ったことなんてなかった。



僕は18になって軍学校へと入学した


エリカもライアンも一緒だ



最初の任務で、人を見殺しにした


久々に魔眼のコントロールがきかなくなって 

意図せず人の頭の中を読んでしまった。


それは暫く続いて、エリカやライアンを避けるように、過ごした。


ライアンはなにやら勘違いしていたみたいだけど、その勘違いがありがたかった


僕は昔エリカを傷つけた事を忘れられなくて、特に彼女を避けた 


なかなかコントロールが戻らなくて

困っているときに、ライアンに通常食堂の話をされた。

気分転換に、行ってみると

エリカが絡まれて居たので 

見てみぬふりなど出来ず、助けることにした。

久しぶりにちゃんと話せた。

なんとかコントロールが乱れる事もなく。気を抜いた目線の先に女生徒の後頭部があった



しまった。そう思ったが

なにやら弾かれるような感じがしてなにも起きなかった。


振り向いた彼女と目が合うと

今まで向けられた事の無いような顔を僕に向けていた



全く顔色をよめなかった。



その日の夜はなかなか寝付けなかった。



あれはどう言う感情の表情だろう?

そんな風に悩んでいると

ふとコントロールが戻っているのに気がついた。


なんだか眠たくなってきて、明日もエリカを誘って通常食堂に行ってみようか?と思いながら眠りに落ちた


暗闇に落ちる直前振り向いた彼女の顔が浮かんだような気がした。



〜〜〜〜


次の日エリカと食堂へ行って彼女が居ないかと探してみると、

目が合った。


すごい顔だった。


思わず嬉しくなって、そちらに向かってしまった。


彼女の連れが男子生徒だったので

なにやらもやもやした


何故か二人は面白い顔をして、それから

真面目な顔に取り繕っていて噴き出すかとおもった。


昨日は良くわからなかった彼女の表情が今日はなんとなくわかる気がした。


相席を願い出ると彼女は引きつった笑みを僕に向けた。


そのあとやって来たエリカを見て、少し瞳を輝かせていたので

ちょっと面白くなくて、強引に行ってみると

また僕への感情を顔に乗せてくれた



彼女の名前がわかった!!


ミライ

ミライ

ミライかぁ


一応男子生徒、ツバサにも声をかけてみる。

彼もわかりやすい表情をしていたので

好印象を抱いた。


ツバサと話しながらも面白い顔をしているミライが気になって目が離せなかった。


何を考えているのか知りたい


知りたい

知りたい

知りたい

知りたい


思考が埋め尽くされそうな時に、エリカが止めてくれた

エリカは僕が彼女の心を、読むなんて本気で思ってないけど、きっと彼女が怯えないようにしてくれたんだと思った。


魔眼を向けられるのはそういうものだ。


それに、さっき自分が、彼女の頭の中を覗こうとしていた事に気づいて、

罪悪感が湧いてくる


エリカにも彼女にも


謝ると彼女は許してくれた。

良かった


そのあと、ミライとツバサが明日から同じクラスだと聞いてなにか湧き上がるものを感じた



楽しみだと、心からの声がでた。


そのあとツバサとエリカのやり取りに何故か暖かい気持ちになった。




ふとエリカが居なくなって


また

知りたい気持ちが湧いてきた。


そうだ。覗いてしまおう

きっと謝れば彼女は許してくれる。


そう頭の中で声がした。


ツバサを上手く誘導して彼女と二人になると


彼女が僕に怯えていた


でも嫌悪感などは向けられて居ない事に気づいて、一体彼女は僕をどう思っているのかと、


掴んだ手首は細くて熱かった。


至近距離で見つめて彼女の心を読もうとしたけど、


何故?

何故?

全然わからなかった

向きになっている自分に


ふとなんでだろうと、彼女の瞳の中の自分を見て気づいた。


あぁわかった

これは恋だ。


初恋だ。


ふと彼女の瞳の中にも、彼女本人すら気づいていないくらいの雄へ向ける色が見えた気がして、僕は心が震える音を初めて聞いた。


彼女の唇が目に入ったが

ぐっと堪えて、囁く


さり際にちらりと見えた彼女の顔は


素晴らしかった。



これから彼女と過ごす時間を想像しながら教室へ戻ったら、ライアンにすぐにばれた


ライアンも魔眼をもっているんだろうか? 

そんな冗談が浮かぶほどに僕は浮かれていた。



一目惚れ。

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