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23話 めちゃくちゃな関係




今この場で笑みを浮かべているのは

ユアンだけだった。


今だツバサの手を胸にあててニコニコしている


「次は、僕が揉めばいいかい?」


そうミライに問う


ツバサはミライへ向かって高速で首を横に降った



「あ、いやもう満足だよ、、ありがとう。」


「そう、なら良かった」

ユアンはツバサの手を離すと

ミライのすぐ横でニコニコしている。


そうしてやっと自由になった手にツバサはホッとする



「あー、とりあえずユアン。これなんとかしてくれるぅ?ちょぉっと寒いわぁ」


ライアンが肩を擦りながらそう言うと

ユアンは、


心得たように頷く。


「ああ、皆すまない。僕も修行不足だったようだ」


困ったように笑って

ふわりとユアンの前髪が浮かんだかと思うと

パンッと言う乾いた音がして、凍りついていた廊下の、氷がキラキラと光る粉になり、ユアンの身体に吸い込まれていった


魔力コントロールが上手い者は

暴走した魔力を、また吸収することが出来る。


すっかりとそこは元通りになっていた。


「あー、ほなら自己紹介させてもらってもええかなぁ?」


ライアンがツバサとミライへと向きなおる


ライアンは正直二人にあまり良い印象は無いが挨拶は大事である



「私はライアン・エアーいいます。

こっちのエリカちゃんとユアンちゃんとは幼馴染でながーぃ付き合いなんですわぁ

どうもよろしゅうねぇ」


「あー園田ミライですよろしくお願いします」

「ツバサ・ブラウンです。よろしく」




〜〜〜〜





目の前で警戒の色を瞳に宿らせている


ライアン・エアーを見て


ミライは、どうしたものかと、思案していた。


ライアン・エアー

21歳

褐色の肌にサラサラした銀の髪をハーフツインテールにした、がっしりと背の高い男である


魔法属性は雷だが、戦闘は主に雷を纏わせた拳で戦う。パワーファイターである


アニメでは常識人枠でありアニメファンからは皆のお母さんと呼ばれている。


穏やかな性格で割と初期から主人公の味方をしてくれるキャラクターなのだ


ユアンとエリカが生まれた時から知っているので、二人を弟や妹みたく思って大切にしている

二人への愛情は

わざわざ時期を二人に合わせて軍学校へ入学した事からも、伺える。




今もさり気なくエリカを背に隠すようにして、こちらに警戒した目を向けている



いや、そうなりますよね


彼からすれば、大切な妹や弟に変態が近づくのは心配ですもんね


遠い目になりながらミライは思う


まさかの初めから裏表なく仲良くなれそうなキャラクターにやらかして

変態だと思われたのである


大失態である




そんなミライの気持ちになどお構いなしに、隣のユアンがライアンに話しかける


「ふふ、ライ。ミライは面白いだろう?」


そう言って微笑むユアンの顔に嘘はないようにみえる


「あー、そやねぇ、ちょっと変わった趣味をおもちやけどもぉ、おもしろぃ子やねぇ?」


含みのある言葉が、返ってくる


心なしか刺々しいようにも聞こえる



ほんとすみません




ライアンはツバサの事も、見定めるようにじろじろと見ている


すると、ライアンを押しのけるように

エリカが、出てきた。


「ツ、ツバサさん、えと昨日ぶり」


頬を染めて、ツバサへと挨拶している



(?!)

ミライは驚いた


確かにツバサにフラグは立っていたけども、エリカはアニメではツンデレキャラなので、主人公に惚れてもツンツンしている筈だからである。


ツバサさん?!

それにめっちゃしおらしいんですけども!


アニメではツバサ、とかアンタとか呼んでいた。


「あ、一乗寺さん、うん。今日からクラスメイトとしてよろしくね」


ツバサがそう返すと

エリカは嬉しそうにモジモジしていた。


少しまた煙が頭から出ている



ツバサが不思議そうにエリカの頭に手を乗せる

「これ、大丈夫なの?」


所謂頭ポンポンである

ツバサに他意はないのだが

ライアンの目が厳しくなった。



「ぴゃ!、あ、うん。大丈夫、、」


モクモクと更に煙が、あがり赤くなったエリカが俯いている


耳まで真っ赤だ。



状況を整理するなら


本来なら主人公へ好意的な筈のライアンが警戒していて

ツンデレヒロインがベタ惚れで

ライバルの胸を揉むだと??


胸の件はミライのせいなのだが


とりあえず関係性が最早めちゃくちゃなのである



これは、ストーリー的に大丈夫なのかと

不安になるミライだった。




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