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※ネタバレを含みますのでご注意ください。
仕事・婚活に疲れていたOLの橘 詩音は、ある日ビルから突然落下する感覚に襲われた。目を開くとそこは現代の日本ではなく古代中国風の世界、かつ皇帝の新婚初夜の部屋だった。落ちた時に皇帝の妃を死なせてしまった詩音だったが、その妃は皇帝を暗殺しようとした人物であった。
強引に皇帝・遥星の妻にされた詩音は、それから様々な形で命を狙われる。後宮の女達や現皇帝に不満を持つ臣下など、犯人の目星はつかない。一方無理やり結婚させたはずの遥星は大して詩音に興味も示す様子がない。のんびり屋で威厳のない彼に対してやきもきしながらも、詩音は次第に惹かれていく。
実は遥星が暗愚に見せかけていたのは、皇宮内に潜む暗殺者をおびき出すためだった。犯人は、初めてこちらの世界に来た時に死なせてしまった妃に想いを寄せていた宦官・喬。ようやく追い詰めた時に、詩音は再び現世に戻されてしまうも、迷うことなく遥星の元へ戻る。遥星と気持ちを確かめ合った詩音は、改めてこちらの世界で遥星と共に、皇后として生きていくことを決意する。