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『ツインソウル物語1』“そして同じ人に恋をする”  作者: 大輝
第15章《すれ違い》
15/18

そして同じ人に恋をする15

【日本の病院】


[廊下でウロウロする洸貴]


「洸貴、ちょっと落ち着こう」


「母子共に無事に…ミカエルさん、守って下さい」


「まあ、座れって、俺の子供が生まれるのに、お前がウロウロしてどうすんだよ」


「僕の妹の子供だぞ」


「そうだけど」


「美貴が子供を産むんだ、落ち着いていられるか」


「生まれましたよ。元気な女の子ですよ」


「おお…」


「母子ともに健康ですよ」


「有難うございました」


【病室】


看護師さんが、赤ちゃんを連れて来てくれた。


「俺が抱っこする」


「僕が先だよ」


「お父さん達は、まだ抱っこできませんからね」


残念…


それからお兄ちゃん達は、毎日病院に来て、退院してからも…


「名前一緒に考えてくれよ」


「うーん…」


「可愛いのにしてよ」


「うーん…みゆ」


「どの字にする?」


「こっち」


葛城美優…


お兄ちゃんは、毎日美優に会いに来てるのよ。



[そして…美優も3才になったある日]


【美貴のマンション】


「うう、寂しいよ」


「おじちゃま、泣かないで」


「お兄ちゃんたら、すぐ帰って来るんでしょ」


「あのな、俺も一緒に行くんだけど」


「パパは泣いてないよ」


お兄ちゃん達は、オモチャショーでフランスに行くのよ。


お兄ちゃんの会社で作ったゲームが出品されるの。


「お土産買って来るからね」


「うん」


フランスに行くのね…


ゆりちゃんは、今どこに居るのかしら…


私も夫も、なるべくその事には触れないようにしてるけど…


【フランスのオモチャショーの会場】


[洸貴の会社のブースには、黒山の人だかりが出来ていた]


「大盛況だな」


夜は2人で呑んだ。


「俺は、やっぱシャンパンよりビールが良いな」


「……」


「洸貴」


「え?」


「そうだ、明日、ロンシャン競馬場に行こうぜ」


「凱旋門賞か」


「日本の馬が走るからな」


「そうだな、行くか」


「今年は、勝ってくれよー」



【ロンシャン競馬場】


競馬場は凄い人出だ。


僕は、拓真とパドックで馬を見ていた。


日本の馬が居た。


「良い感じで歩いてるぞ」


「え?」


やはり、フランスに来ると、彼女の事を思い出していた。


ボルドーに…居るのだろうか…?


「おい、洸貴。どこ見てんだよ。8番の馬だよ」


「うん…」


その時、風を感じて振り返った。


何だろう?この感じ…


[ゆりと洸貴は、少し離れた所ですれ違っていた]


私は今日、母の友人の馬が走るので、競馬場に来ているの。


[風がゆりの髪を揺らす]


[振り返るゆり]


え?洸貴…さん?まさか…


そんははずないわ…でも…


[人混みの中に洸貴が居る]


洸貴さんなの?


洸貴さん!


「おい、洸貴行くぞ」


待って…洸貴さん。


[洸貴の後ろ姿]


待って…お願い、行かないで!


「待って」


「ゆり!声が」


「え?」


[人混みに紛れて洸貴の姿は無い]


「ゆり、今、声が」


本当に貴方なの…?


それとも幻?


【スタンド】


観客席は人が一杯だ。


「早く行かないと、座れなくなるぞ」


「…」


「洸貴。どこ見てんだよ、早く来いよ」


メインレースが始まった。


日本の馬は、4コーナー先頭で2着に粘った。



【プロヴァンスの家】


私は、声を取り戻してから、普通に外に出かけられるようになったの。


あの日…


あの日ロンシャン競馬場に居たのは、本当に洸貴さんだったのかしら…?


もう一度…会いたい…


でも…


私…私は…他の男の人の妻になってしまったの…


もう、会えない….


マリア様が好き、って言っていたわ…


マリア様の様な清らかで慈愛に満ちた女性が好き、って…


やっぱり…会えない…


【日本のいつもの公園】


僕は、昼休み拓真と一緒にランチに来ている。


子供達の賑やかな声がする。


幼稚園の子達と、3人の保育士さんだ。


ゆりさんは…いない…


「お前、本当子供好きだよな」


「美優が生まれて、もっと好きになった」


「そろそろゆりさんの事忘れて、他の人と結婚しても良いんじゃないか?」


「…」


「自分の子供は、可愛いぞ」


「ああ、可愛いだろうな」


「会社の女の子で、お前の事好きな子が居るんだけど、付き合ってみないか?」


「…」



【居酒屋】


手がけていたゲームが出来上がったので、会社の皆んなと打ち上げに来ているんだ。


料理を取り分けてくれたり、おしぼりを取ってくれたりする子が居る。


「洸貴。いい加減気づいてやれよ」


わかってるんだけど…


「今日は、送って行ってやれよな」


それは、やめておいた方が良い。


今の僕は、以前みたいに、いい加減な気持ちで付き合ったり出来なくなっていた。


もう32才だ…付き合うのなら、結婚を考えなければ…


僕は、彼女を一人でタクシーに乗せて帰した。


「あーあ、可哀想に…まあ、毎日会社で会うんだから、そのうちな」


叔母からも幾つかお見合いの話しが来ていた。


「洸ちゃん。会うだけでも会ってみたら?」


「悪いんだけど、そんな気になれないよ」


「だって、いつ迄も一人で居るわけいかないでしょう」


そう言って何度も来てくれるけど、全て断っていた。


結婚は…良いかな…


恋も…もう誰かを探す必要も無いし…


今生ツインレイは居ない。


一番縁の深い魂は、ツインソウルだ。


ツインソウルが結婚するかしないか…


2人がどうなるか、それは、課題によって決められている。


僕達の課題は、もう終わったのだろうか…?


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