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『ツインソウル物語1』“そして同じ人に恋をする”  作者: 大輝
第14章《恋しくて切なくて》
14/18

そして同じ人に恋をする14

【2人の部屋】


[ゆりがソファに座っていると高見沢の声]


「ゆり」


やめて…


「ゆり、早く来なさい」


嫌…


[ゆりは耳を塞いだ]


[高見沢が来て、強引にを連れて行く]


「やめて、高見沢さん」


「私はもう高見沢ではない。美咲家の婿養子になったのだから、美咲昭信だ」


「やめて、お願い」


「貴方と呼ぶか、昭信さんと呼びなさい。さあ、早く来るんだ」


[そして強引にベッドに押し倒した]


「嫌、助けて」


「随分待ったよ、この日を」


[必死で抵抗するゆりに、覆い被さる昭信]


「大人しくするんだ」


[昭信がゆりの服を破る。


その瞬間過去世の記憶が蘇る]


その時…


[武器を持った大男と、昭信の姿が重なった]


私…この人にレイプされている…


マリアさんが自害した後、私に襲いかかって来た兵士…


それは、この人…



[我に返って叫ぼうとするが、声が出ない]


助けて、洸貴さん…


誰か助けて…


[ゆりの身体にキスしようとする昭信]


嫌!


嫌あああぁぁ❗️


[声にならない…]


[その時…]


[電話が鳴った]


「誰だ、こんな時に…はい。あ、会長。いえいえ、すぐ伺います」


[電話を切ると震えるゆりに]


「待っていなさい」


[そう言うと服を着て出て行った]


[ゆりは暫くベッドで震えていた]


そうだわ、お母様に…


[鍵をかけて母に電話をした]


もしもし、お母様…


声が…声が出ない…


「もしもし、どなた?」


お母様、助けて、お母様…


「ゆり?ゆりなのね」


[ゆりの母は、察したようで急いで部屋に来た]


[翌日ゆりは病院に入院した]


[数日後退院したゆりは、母親と一緒にプロヴァンスで静養している]


[以前暮らしていたこの地が良いのではないかと、母親の提案だった]


嫌…来ないで…


嫌ああ!


[ゆりは、昭信の過去世の兵士を思い出し震えていた]


[そして、月日が流れて行く…]



【プロヴァンスの家の庭】


[庭には色々な種類のハーブが植えられている]


私は、今でも声が出ないけれど、身体は、どこも悪くないの。


気分の良い日は、ここで、こうしてお花を眺めているのが好き。


ここには妖精が居るのよ。


母が泣くから、なるべく明るく振る舞うようにしているの。


洸貴さんとは、あれから一度も連絡を取っていないの。


だって、もう会えない…


一度だけ…キスされたの…本当に一度だけよ。


結婚式の誓いのキス…あの時の…たった一度だけ…でも…


もう、洸貴さんとは会えない…


[風がゆりの髪を揺らす]



あなたの優しい声が、聞こえた気がした


時を越えて呼び合う魂


離れて居るのに、そばに居るような

そんな不思議な感覚

でも、手を伸ばすと誰も居なくて


会いたくて、会いたくて、会えなくて、切なくて


恋しくて、恋しくて、苦しくて、涙溢れて


ふと気がつくと温かさ感じてる

自分の中にあなたが居る



ツインソウル…時々近くに感じる時が有って…その後とっても切なくなるの…


お願い…少しだけ…泣かせて…



【日本】


あれから暫くの間、お兄ちゃんは抜け殻みたいになってたんだけど、私のお腹に赤ちゃんが居るとわかったら、凄く喜んでくれたの。


今は、明るくなったんだけど…


「ああ、美貴美貴、それは僕が持つから」


「うん、ありがとう」


「あ、危ないからな」


「大丈夫よ。お産は病気じゃないんだから…「動いた方が良い」ってお医者さんにも言われてるし」


「明日検診だろ?車で送って行くからな」


「大丈夫よ、一人で行けるから」


って、こんな感じなの…夫も呆れてるわ。


結局病院まで付いて来て、赤ちゃんの心音聞いてるし…


お兄ちゃんたら、顔が緩みっぱなし。


もう、ゆりちゃんの事は忘れられたのかしら…?


あれから三年だものね。


【病院の玄関】


帰ろうと二人で歩いていると…あら、居ない…


「お兄ちゃん」


振り返ると、ボーっと立ってるし…


お兄ちゃんの視線の先…シスターだわ。


やっぱりまだ忘れられないのかしらね。



【プロヴァンス】


「ゆり、気晴らしに、外に出てみたらどう?」


私は、首を横に振る。


「教会に行ってみれば良いのに」


だって、賛美歌歌えないもの。


母とは筆談で話しているの。


ここに来た当初は、父に連れ戻されるんじゃないかしら、夫が来るんじゃないかしらって、毎日怯えていたわ。


でも、父も夫も、一度もここへは来ていないの。


「来たら離婚すします」と母が言ったから。


父も婿養子だから、そこまで言われたら、どうしょうもないのね。


「ゆり、一緒に外に出てみましょうよ」


母があんまり言うものだから、外に出てみる事にしたわ。


【石畳の町】


また過去世が見える…石畳に城壁…


鎧を着て馬に乗った騎士…ジャックだわ…


過去世の洸貴さん…


どこに居ても、彼を忘れる事なんて出来ない。



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