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亀石くん(超短編)

作者: 裏山おもて

となりの席の亀石くんが、授業中、唐突にひとりごとを言った。


「便座ブロックっていわずに、便座カバーって言えばよくね……?」




おいおい。


ベンザブロックは、かぜ薬だよ








……その翌日。


亀石くんは風邪をひいて休んだ。


いまごろ自分の間違いに気付いているだろう。








……さらに、その翌日。


亀石くんは座りながら腕を組んで「う~ん、う~ん」とうなっていた。


どうしたのか尋ねると、彼は言った。


「きのうさ、母ちゃんに変なもん飲まされたんだよ。まあそのおかげでかぜ治ったけどさ」

「変なもの?」

「うん。トイレで使うはずの、粒みたいなの」

「?」


意味が分からず首をひねっていると、彼はつづけてこう言った。


「たぶん、あれは便座を綺麗にする消臭剤だと思うんだよ」




おいおい。



だからベンザブロックは、かぜ薬だって。

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― 新着の感想 ―
[一言] パッと浮かぶ情景。 なんだろう、、よくわからないけど、笑いました。 日常の景色。懐かしい景色。
2013/09/11 23:49 退会済み
管理
[一言] ふ、ふと読んでみて笑っちゃったんですけど! こんな愛され体質の人、私の傍にはいませんよ(笑) 凄く短い文章なのに、なんだかほっこりできました。 裏山さんの文章には、七夕企画ですっかり惚れた…
[一言] 亀石君に幸あれ
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