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なにもわかっちゃいない

作者: 雲雀 蓮



今の自分の顔がどんなふうなのか、ぜひ教えていただきたい。

きっといつもの顔が二割増し、三割増しで不愛想なのだろう。



だれもかれもが私に仕事を押し付ける。

私がそんなに早く動けないのを知っていて、わざと、というわけではない。


「自分がしたくないから」というわけだ。

あるいは「自分は他のことがしたい」「他で手がいっぱいだ」。

私が仕事をしないのもあるというのはわかっている。

でも手伝いくらいはしてきたつもりだ。


朝早く起きろ、とか。

休日出勤しろ、だとか。

そのくらいはしてきたし、これからもあれば行くだろう。


仕事を私よりしない人よりも、してきたつもりだ。

努力、してきたつもりだった。



それに対するレスポンスがSNSのタイムラインで流れているのを見た。

見られているなんて知らなかったのだろうか。

それとも見られても大したことはないとでも思ったのだろうか。


最近作ったばかりのアカウントで覗く。

これだって、連絡用に、と言われたから作ったのだ。



『そういえば、あれはどうなったの?』

『私知らないです。全く関与してないんで…』

『カワイソス(´・ω・`)』



は?


思わず声が出そうになった。

満員電車を目の前にして帰りたくなった。



ホームページを作成しよう。

そう言ったのは誰だっただろうか。

それをしろと言ったのは?

手伝うと言ったのは誰だった?



いろいろ思いだして頭を抱える。

だから言ったじゃないか、記事を書くにしてもデータが何にもないなら無理だって。

データを出せ、と。

聞いていないのか?でもその私の言葉はインターネット上に公開してある。

言い逃れはさせない。



「うそつきは、きらいだけど?」



一緒にホームページの勉強をするといった友人。

そいつがプログラムを書いたときの言葉を未だに覚えている。


『え、Javascriptってint(整数型)ないの?』


お前は馬鹿か、と怒鳴りそうになった。

それが約束の後一日二日だったらいい。

ひと月以上経って、私もある程度の仕様を調べだしたあたりのことだった。


きっと彼女は未だにJavascriptの型の種類を知らないのだろう。



あぁ、もう嫌だ。

なんでこんなみじめな思いしなきゃいけないんだ。

かわいそうなのは、知る努力をしなかったそいつなの?

何も知らないで、適当なこといっているのが許せない。




あいつも、こいつも、どうでもいい。いなくなってしまえ。




何もかも嫌になってまた一つ、アカウントを消した。








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