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ゆきちゃんとポテトチップス

作者: ラーメン

とにかく切ないです。

僕の名前はポテトチップス。

なぜポテトチップスという名前をつけられたかは分からない。

おそらくジャガイモを原料としてつけられたからポテトという単語が入ってるのであろう。

チップスはなんだろう??まあ細かい事を気にするのはやめよう。

こう見えて僕,ポテトチップスはO型である。

だから細かい事はなしとしよう。

ポテトチップスは1回人間の口に入り胃に入ってしまえばそれまでである。

だからポテトチップスの寿命は短い。

僕はまだ生き残っているポテトチップスだ。

この人間達は今飲み会をしているところであろう。

どんどんと僕の仲間は消えてゆく。

正直切ない。

オーラカな心を持つとヨーロッパで有名な僕でさえ切ない。

そう!僕,ポテトチップスはヨーロッパで生まれた。

日本に輸入されて来たポテトチップスです。

船で輸入されて来たんだけど途中,北朝鮮当たりで船酔いしてしまいました。

まあそんな話は置いときまして話はさかのぼりまして飲み会でしたね。

僕の親友,裕次郎もついに去りました。

僕はなかなか人間の眼中に入りません。

そう!今気付きました。

僕はポテトチップスの最後の方に残ってしまうカス中のカスなんですよ。

ああ..僕はどうなってしまうのだろうと不安に陥っていました。

結局仲間は消え去りゴミ箱の中へ..ポイッ..僕は今ゴミ箱の中にいます。

一緒にゴミ箱の中へ行った仲間が唯一1人いました。

名前はゆきちゃんです。

僕,ポテトチップスは以前からゆきちゃんに恋心を抱いていました。

正直,こりゃチャンス!と思いました。

その日から僕は毎日ゆきちゃんをデートに誘いました。

ゴミ箱の中で。

僕はゆきちゃんにポテチというあだ名を付けられました。

ある日ゆきちゃんはかなりテンションが低かったのです。

するとゆきちゃんは僕に初めて泣き顔を見えました。

ゆきちゃんは意地っ張りな性格で泣き顔なんて見せるような娘ではなかったのです。

僕は黙ってただゆきちゃんを抱きしめました。

ゆきちゃんはこう言いました。ありがとう(泣)初めて男の人の温もりを体感した。って。その日僕はゆきちゃんに告白しました。僕はポテトチップス,ゆきちゃんもポテトチップス,だけど僕はゆきちゃんがスキ,僕と結婚を前提にお付き合いして下さい。って。ゆきちゃんは少し考えさせて。と言いました。 そして時は流れクリスマスの季節。

その日OKをもらいました。

クリスマスはどっかでデートしたいなあなんて思いました。

でもここはゴミ箱の中。

デートなんて話ではないから2人で過ごしました。

そして夜になり2人でベッドで寝ていました。

そしたらいきなり地震がおきました。

かなり揺れて僕はただゆきちゃんを抱きしめました。

そう!今日は人間の世界ではゴミ箱の日だったようです。

今僕はゴミ置き場にいます。

ゆきちゃんに言いました。

僕ポテトチップスだけど絶対ゆきちゃんを守から。

って。ゆきちゃんのその時の微笑みを僕は絶対忘れません。ゴミのトラックがやって来ました。トラックの中で揺られながらその時もずっと僕はゆきちゃんを抱きしめていました。そして焼却炉の中にいれられました。熱い..熱い..とゆきちゃんが泣きました。僕は必死にゆきちゃんを守りました。不良6人組が紛れ込んで来ました。こりゃイイ女だ。とその不良6人組はゆきちゃんを犯し始めました。僕は正直かなりビビってました。しかしゆきちゃんへの愛の方が大きかった。必死にゆきちゃんを助けようとしました。僕は不良6人組に殴りかかったけどボコボコに殴られました。ゆきちゃんにたどり着いた時にはすでにゆきちゃんはレイプされて泣いていました。僕は悔しくて悔しくてさらに不良6人組に殴りかかったがボコボコにリンチされてそれでも立ち上がりました。のちに不良6人組は皆焼け死んでいました。僕とゆきちゃんはこのヤバい中ギリギリ生き残っていました。 ゆきちゃんを守れなかった。

僕は悔しくて仕方なかったけどゆきちゃんはこう言ってくれました。

ありがとう(泣)ポテチかっこ良かったよ(泣)惚れ直しちゃった。

って。今までにない微笑みを僕に見せてくれました。でもゆきちゃんの身体はすでに弱っていました。もうすぐ2人とも死ぬ事はわかっていました。でも僕が先に死んだらゆきちゃんは悲しむ...だから僕は何があっても先には死なないと精神統一しました。しかし僕ももう限界に達していました。ゆきちゃんは僕の胸でずっと僕の名前を呟いていました。ごめんねゆきちゃんと泣きながら僕は言いました。謝らないで大スキだよポテチ..この言葉を残してゆきちゃんは黙りました。ゆきちゃんをギュッと抱きしめた時,ゆきちゃんは死んでいました。僕はそれを知った時辛くて辛くて涙ですら出ませんでした。僕は人間ってなんて皮肉な生き物なんだろうって思いました。僕はそんな事を考えていると三途の川を渡っていました。渡るとゆきちゃんが笑顔で待っていたのです。そう..僕も死にました。ゆきちゃんの微笑みへ向かって何の迷いも無く歩いたのです。

ポテトチップスにも気持ちがあるのです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 普通ポテトチップスなのにここまで書けるのは凄いと思いました。面白かったです。
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