姫の力……解放!
「ど、どういうこと?」
姫さんは、意味がわからないと言った顔をしている。
「俺は、こう言ったよな…
俺の魔法は「姫を操る魔法」だと」
「それがどうしたの?」
「炎を操る魔法ってのは、炎を強くしたりできるんだよな?」
「そうよ…はっ!」
どうやら、俺の言わんとしていることを理解したようだ。
「そう、それと同じで魔力を使ってあんたを強くできるのでは?と考えたんだ。」
とりあえず、やってみよう。
「姫さん、強くなれ!」
言った瞬間、体の中を循環しているパワーをレインに送るイメージで放出した。
すると、レインの体が光り輝き始めた!
「へ?何?これ…力がみなぎる………!」
力を試したかったが、室内なのでそれはできなかった。
「とりあえず成功だ!元に戻れ!」
レインの体から発されていた光が消えた。
「あっ……!うあああああああぁぁぁ!」
レインが悶え苦しみ始めた!
「大丈夫か?」
「終わった途端にとてつもない痛みが…もうそれは死にそうなくらい…」
この力はとても反動が大きいようだ。
「これから緊急時はこれを使うから覚悟しておけ。死にそうだというなら死ぬ気の覚悟をしておけ。」
レインは思った。
(この人についていったら死んじゃいそうだー!)
「安心しろ、あんたが使えなくなるまで使うと俺が困る。だから使えるように生かしてやる。」
(ひいいいいいいいぃぃ!)