第四話~発覚とそれから~
side神龍
仕事先で見つけた本
それが自分の事だなんて知らなかった
その本を読み終わって、呑気に大変だなー
なんて考えてた時に聞こえた声
[我が主よ、それは我らのことであります]
頭の奥から響いてくる
誰だろう?そう思ったら
[我は黒龍。その物語の黒い神であり黒い子でります。我はあなたの中に16年という長いあいだ封印されていました。よって神龍様を主とします。]
戦わなくてはいけないのか、依頼で何回かやったことあるしすぐ終わるだろうななんて気楽に考えてたら
[その物語の白い神、白い子に当たるのは夜の中に住まうモノです]
思考が、息が、心臓が一瞬止まった気がした
夜と戦わなきゃいけないの?
やだやだやだやだ
[ウラメ、ニクメ、コロセ]
え?黒龍?
[違う!]
そっか、一番苦しんでるのは、黒龍なんだよね
ごめんね夜でも、黒龍のために私はあなたを・・・ ・・・
side黒龍
ウラメ、ニクメ、コロセ・・・
違う!
ウラギリモノニオモイシラセテヤル・・・
あやつは裏切り者なんかじゃ
ワレノカナシミヲ、ワレノニクシミヲ
確かに悲しかったでも・・・
アイツニモオナジオモイヲ
っ・・・・・・・・・
コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル
我は・・・ ・・・ ・・・ ・・・
side夜
今日も仕事に行って、いつも通りの毎日だなんて思ってた
心にぽっかり空いた穴なんてないものにして、今回の依頼について考えていた
今回は情報屋としての仕事ですぐに終わると思っていた
でも、その仕事先の途中にろんの狂い始めた仕事先があった
なんとなく気になって、入ってみたら床に落ちている一冊の本に目がいった
気まぐれで読んでみた・・・その時に思ったんだ
僕はこの物語を知っているって、でもそんな事あるわけない
まさか・・・ ・・・ ・・・ね?
白夜!
[なんでしょう?]
黒い神、黒い子は今
[・・・]
答えろ
[神龍のなかに]
そんな・・・!
どうして?ろんと戦うなんて、そんなの絶対にやだよ
やだやだやだやだ
[アイツニオナジキモチヲアジアワセテアゲルンダヨ]
白夜?
[そんな必要は]
そっか、苦しんでるのは僕だけじゃない白夜もなのか
なら僕はこの連鎖を断ち切って見せる
そして、ろんとまた笑い合うんだ
待っててね白夜、すぐ助けるから
side白夜
・・・ ついに始まるのか・・・
私はあの時のことを
謝らなくてはいけない
あいつにひどいことをしてしまった
アイツノホウガヒドインジャナイ?
うるさい、黙れ
ダッテアイツノセイデオマエノコドモシンダンダヨ?
っ・・・ ・・・
オモイダセヨ、アイツニウケタクルシミヲ
なっ・・・ ・・・
ソウダアイツノアルジコロシチャオウヨ
そんなことしてはいけない!
アイツニオナジキモチヲアジアワセテアゲルンダヨ
そんなことする必要は
ジブンノコドモガドウデモイインダ?
そんなことは!
ダッタラヤレヨ、コロセ
っ・・・ ・・・
コロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセ
逃げてくれ黒龍