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第6話

特に器が地面に真っ逆さまということもなくテーブルに運び終え、先ほど洗ったばかりの箸を手に持ったそのときだった。


「ピーンポーン♪」


 どこか間抜けな玄関のチャイムが響き渡る。こっちは今まさに出来たてのラーメンを食べようとしていたのに、である。


「人の至福の一時を邪魔するのは、どこのどいつだよ…」


そうつぶやきながら玄関に向かい合う。


「どなたですかー」


とりあえず訊いてみる。しかし返事はない。その代わりになんと、ドアのところから「ガチャガチャ、ガチャガチャ」と鍵を開ける音が。


「!?」


俺が驚いている間に、「ガチャ。キイ…」という効果音とともに、玄関のドアが開いてしまったではないか。


「ヨッシー!元気にしてたぁ?」

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