序章(2)
「この世界は生まれたその瞬間から決まっていたのかもしれない。」
これは俺の持論だ。
意味分からんという人がほとんどだろう。少なくとも俺の周りの奴らは分からなかった。まあ、分からない方が当然なのだが。この意味を分かる人が俺以外にいるのだとしたら、その人は”神”と呼んで崇めてもいい。
ただ、別に俺が”厨二”というわけではない。
うん、そうだと思うよ。多分。だって俺はそう信じてるもん。厨二乙なんて言われる筋合いはない。俺はれっきとした健全な学生(一応断りを入れておくと、俺は市内の公立高校に通う高校一年)だ。
さて、そんなことはどうでもいいとして、果たしてこの一文が何を意味しているのかというと……
どうせあのビックバンとやらを大袈裟に言ってるだけだろって思ってる人。
残念。
じゃあ、宇宙相対性理論が云々ということだろと言う人。
宇宙相対性理論なんて難しい言葉は俺の前で二度と使わないでね。俺物理は超苦手なんだから。というかね、俺も宇宙相対性理論くらいは知ってるよ。思うんだけど、「世界」とは何にも関係ないじゃん。この文章のどこにそんな用語を用いる場面があった?
それじゃあ、生まれた瞬間から世界が決まっているとはどういうことか。