全てが終わるとき2
校長の上に乗り奴に銃を向けている女の子。
何故、校長に普通の女の子が歯向かっているんだ。校長の悪魔の力んが効かなかったのか?それに彼女は何で拳銃なんかを持っているんだ。日本で普通の高校生がてにいれるのは困難なはずだ。
私には分からないことが起きすぎている。
一体何者なんだ彼女は!
私がそう思っていると彼女は自分の髪の毛を手で強く引っ張った。
すると、髪の毛は彼女の頭から離れていった。カツラだったのだろう。
そして、そのカツラを頭から除けた女の子。いや、違う。彼を私は知っている。
校長を誰よりも恨み、そして誰よりも校長を殺したいと願い、そして誰よりも彼女を取り戻す事を誓っている男の子。
長谷川君が校長の上に乗り奴に銃を向けていたのだ。
「どういう事かだけ教えてくれないかな。この状況は君の計画通りなのかな?長谷川君」
「あぁ、その通りだ。僕はこの状況までをすべて計算していたんだよ。お前は恐らく余程の事がない限り油断しないだろう。だから、僕はお前に監視カメラで見られていて、更に盗聴器で話を聞かれているのを気がついていた。だけど、わざとお前に僕たちの計画を聞かせたんだよ。お前に僕たちの計画を見破らせた高揚感を与えた。その性でもうひとつの罠にお前は気がつかなかった」
「なるほど、君は僕のハーレムメンバーと刷り変わっていたのか」
「そうだ、結構苦労はしたがな。僕に背格好が似ている女子生徒を1人見つけてその生徒の保護者を悪魔の力を使って洗脳して自分の娘を監禁させた。まぁ、今日1日だけだけどね。それで僕はその子に成り済ましてお前の元について行って油断する瞬間を待ってたんだよ」
「なるほどね、まんまと騙された訳か。しかし、その銃はどうやって手に入れたんだい?日本では銃など簡単に手にはいるものではないだろう」
「簡単だよ、悪魔と契約をして銃を出してもらっただけだ。前に缶コーヒーを出してもらったことがあったからもしかしたらと思ったんだけど案の定銃を出して貰えたよ。」
校長はため息を軽くして、小声で「参ったな」と呟いた。
勝ったのだ。長谷川君は私や校長を欺き勝ったのだ。
私も騙していた事には怒りを覚えるが、でも勝ったのだ。
あらゆる手を尽くして最高の結果をもたらしたのだ。
長谷川君も少し嬉しそうだった。
私たちは勝利を確信していた。まぁ、後は長谷川君が引き金を引くだけで終わるはすだった。
しかし、思いもよらないことが起きたのだ。
校長が長谷川君を突飛ばし銃を奪ったのだ。
「長谷川君、君の作戦は完璧だった。恐らく僕はもう少しの所で殺されそうだった。しかし、1つだけ間違いを犯した。それは君が私の事を知らなすぎた。私はこう見えてもそこそこの武術をたしなんでいてね。君はそれを知らずに私の体制を崩して銃を向けただけで油断してしまった。もし、君がすぐにでも撃っていたら私を殺せただろうね」
校長はそう言うと突き飛ばされた長谷川君に銃を向けた。
僕は失敗した。
早く校長を殺せばよかったのに油断したのだ。
恐らく、僕は校長が使った自分の銃にころされるのだろう。
悪魔との契約したものは存在が消される。
これで遥は僕を思い出すことは一生ないのだろう。
短かったな僕の人生。
もう少しだけ、幸せが欲しかった。
家族を殺されて、恋人を取られて。不幸ばかりだったな。
僕は言った。
生きる気力を無くした声で言ったのだ。
「校長。殺すなら早く殺せ」
「あぁ、そうさせてもらうよ。君を生かしておけば今度は私が殺されるだろうからね」
校長はゆっくりと銃の引き金を引いた。
銃からは1発の弾丸が僕の心臓に向いて螺旋を描きながら向かっている。
さようなら、遥………………………。
あれ?僕は生きている。
しかも、驚くべきことが起きたのだ。
僕の体が銃弾を弾いたのだ。
何故、こんな事が!
一体何が起きたんだ!
次回で本編を終わらせるつもりです。




