六話 物語は続いていく
……手短に話すつもりでしたのに、結構長く話してしまいましたわね。
けれども、まぁ……これで私がどうして筆を取ったのかは、皆さんにわかってもらえたのではないかと思います。
……いえ、わかってもらえていたらいいなという願望ですわね。
この物語は、お義兄様の不器用さ、お姉様の健気さ……そして私の未熟さで出来上がった長い長いお話なのです。
あとはまぁ、ユージン様のお姉様の横暴とか、両親の鈍感さだとか……色々なものが積み重なってしまった結果ですわね。
____でも、一年くらい前のことだったかしら。
お姉様に、聞いてみたことがあったのです。
「お姉様は、自分の人生に後悔していますか? やり直したいと思いますか?」
そうしたらお姉様、なんて言ったと思いますか?
「思わないわよ。だって、今までの悲しみも涙も、全部経験したからこそ今の幸せを噛み締めることができているから。それに、レイラに会えない人生なんて、考えられないわ」
そう、笑顔で話していたのです。
……だから私も、ようやく自分の人生を……自分の幸せを考えてもいいんじゃないかなと、思えるようになりました。
それに、メイウェザー子爵家の女主人として……いつまでも婿養子を受け入れないわけにはいきませんから。
幸い、縁談のお話は持ち上がっていますもの。
……願わくば、私も幸せになれる相手と恋がしたいな、なんて思ってしまうのは……少し贅沢かもしれないけれど。
でも次こそは、自分の恋物語を小説に出来たら嬉しいですね。
____それでは皆さん、またどこかでお会いしましょう。




