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悪女の娘  作者: お茶の子
3/21

6歳

随分マーサの手伝いもこなせる様になって来た

別邸には人が少ないのでマーサは忙しい

母専属の侍女は掃除や洗濯等の雑用はしないそうでそのしわ寄せがマーサに来るのは可笑しいと思っている

しかし文句を言いたくても母に会えないので諦めている

掃除はマーサと一緒にはして洗濯は私の仕事

マーサは年齢的にも無理をさせたく無いからだ

最近知ったのだがマーサは父の乳母も務めた人で60歳を超えて…いやもうすぐ70歳だった

見た目は全然若いので知った時は驚いた

平均寿命は60歳位らしいのでまだ現役のマーサは尊敬に値する

それは貴族と平民で違いがあるのか調べたらそこまで違いはないらしい

魔獣による被害が大きいらしく冒険者ギルドの門はいつでも空いているそうだ

だからと言って安易に冒険者になりたいとも思えない

外に出て洗濯物を干し終わり中庭の薬草畑の草取りをしていると女性特有の甲高い声が聞こえて来る

1人ではない複数の怒鳴り声が響く

何事かと騒音の方へ向かう

金色の髪の女性の侍女とピンク色の女性が中心になって言い合いをしているらしい

状況的にピンク色の女性を批難しているようだ

金色の髪の女性が侍女を手で止める

「お止めなさい そんな風に怒鳴った所でご理解は頂けませんわ そうでなくてアナスタシア様」

急によく知った名が出てきた

あれがお母様ですか…確かに目が黒色です

「そちらから因縁をつけて来られたのでしょう わたくしに言われても困りますわ」

「因縁ですか…まあ貴方に取っては因縁になるのかしらね まあいいとしょう 話がありますのでこちらへお越し下さいませ」

「今からですか? わたくし予定がありまして」

「いいえ その予定は変更になりました さあお願いします」

近くに控えていたり護衛騎士に目配せすると母と侍女は拘束されて連れていかれた

拘束とは行っても両腕を掴まれただけでロープで縛られたわけではないので大丈夫だろう


野次馬のメイド達の噂ばなしが聞こえてくる

“やっと動かれたのね”

“これ以上はフレイム家の威厳に関わるもの”

“そうね 相当男に媚を売って話だしね…”

“本当よね 産まれた子は本当にフレイム家のお子様なのかしら”

“それは大丈夫でしょう 神殿で血の証明をされたと聞いているわ”


結婚したのに遊んでたから別邸にも余り居なかった事を知った

それよりも血の証明ってなに?

今度マーサに聞いてみよう

そっとその場所から離れて行く


「どうしようかな 私ここに置いてもらえなくなるかも…まだ子どもなのに」

下働きの服を着てて良かったと思う

多分わからないと思うけど絶対バレない保証もないのだから急いで中庭から周り別邸ヘ辿り着く

ホッと胸を撫で下ろしているとマーサに呼ばれる


「アニー様旦那様がお呼びでございますから支度を」

「はい 分かりました」


すぐに湯を浴びいつもは着ないような綺麗な服に手を通す

髪はいつもの様に結ってくれた


マーサに連れられて本邸に向かう

1階の大きな部屋の前で立ち止まり

「アニー様ご挨拶することになります 覚えておられますか」

「大丈夫 これよね」

と言いながらマーサに教えられたカテーシーを披露する

「そうです よく出来ておられます さあ扉を開きます」

扉が開かれると中には多数の大人が集まっている

メンバーは母のアナスタシア 父のジム ダイアナ様とそれぞれの護衛騎士と侍女 執事長 メイド長


「アナスタシア様のご息女アニー様です」

マーサが目で合図してくる

「おまたせしました アニーでございます」

きちんとカテーシーをすることが出来た


「うん アニーそこに座りなさい」

「はい」

探すと大人用の椅子を見つけた

どうしようと考えているとマーサが気づいて座らせてくれる


「早速だがアナスタシアとは離縁することが決まった それでそなたの今後について決まったので伝える事になった」

「はい」

覚悟を決めて返事をする


結果的に私は別邸に残る事が決まった

お礼を言い部屋を後にすることとなった



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