ジムの苦悩
「なに!」
机を叩く
「しかし旦那様 血の証明をしている以上学園に入れる事は義務となっております」
「しかし可笑しいだろう この請求はなんだ」
手元には数枚の請求書が握られている
マーサからまだ2年程先になるアナスタシアの子の学園に必要な費用の請求書が送られてきたのだ
「マーサ様は旦那様の事を想いアナーニア様とご一緒の時に支払いを済ませる様にされたのではないですか」
ふと振り返ればアナスタシアに贈り物をするとダイアナが口を聞いてくれなくなるし相手にしてもらえなかった事を思い出す
「それもそうだな 処理をしといてくれ」
「はい 承知致しました」
「今後あの娘の準備で必要なものはお前が処理してくれ 私が関わるのは面倒だしな」
返事をして執事が部屋から出ていく
あの娘の事になるとマーサが面倒に感じる
まあ親の自覚がないと言われればそうなのだろうとは思う
しかし必要なのはアナスタシアであってあの娘ではない
子どもはダイアナとの子達で十分だ
「学園を出たらフレイム家から除籍する申請を今から出しておけばダイアナも安心するだろう」
すぐに必要なものを集めて申請した
この事はすぐに周りに伝えダイアナも珍しく褒めてくれたのだ
アナスタシアと関係を持ってから今が1番フレイム家は上手く行っている
積年で積み重なった重りを降ろす事が出来た




