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悪女の娘  作者: お茶の子
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産まれてしまいました

(ゔゔ 急に苦しいんですけど

なに押し出される えぇ!)

周りが明るくなりかなりぼやけている物体が目の前に現れる

(ぎゃー何が起きたの?なに?)

聞こえるのはぎゃん泣きの赤ちゃんの声が響く


「アナスタシア様おめでとうございます 元気な女児ですよ」

「チッ女なの まぁいいわ 貴方に任せるわ」

喜びもないようでそのまま別の部屋へ運ばれ身体を綺麗にしてもらいミルクを口に含むと意識がなくなる

その後も少しの意識を取り戻しすぐ寝るという繰り返した


少しずつ意識がある時間が増えて来て理解出来たことがある

(望まれて産まれたのではなさそう…面倒見てくれるのはマーサさんぐらいだものね)

「今日もお元気ですね アニー様」 

抱いて背中をトントンとされるとすぐに意識がなくなる



どうやら私は望まれる事なく産まれてしまったようだ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あらもう寝てしまわれたのね なんていいお子様でしょうか ふふふ」


母であるアナスタシア様は最初の3日間1時間程手元に置かれたがそれ以降はこちらから声をかけても断られるばかりでもう飽きてしまわれたのだと思う

それも母乳を含ませる為に仕方ないと渋々だったのだと今にして思えばそう感じる

1日1度は母乳をこちらへ渡されるので義務を果たしはしているという状況だ

旦那様に相談はしたのだが第二夫人のアナスタシア様のお子様なので第一夫人のダイアナ様の事を思ってか何も動いてくださらない

もう3ヶ月も経つのに顔を見に来てくださったのも産まれた日の1度だけに留まっている

少し憐れに思いアニーを見ればすやすやと寝息をたてている

「こんなに可愛いのに ぷくぷくの頬に小さな手 それにフレイム家の赤髪 瞳はアナスタシア様の黒 ご実家がアース家ですものね 大丈夫ですよアニー様 このマーサにお任せください」


何故ここまでアニーに無関心かというとフレイム家の当主のジムが火遊びでアナスタシアと関係を持ち子を儲けてしまったので仕方なく第2夫人として娶られた事で第一夫人のダイアナ様からも不審を持たれてしまった

しかし無理やり墮胎されなかっただけでも感謝するべき所をアナスタシア様は何も感じていない様子である

アニー様は両親のどちらにも頼る事が難しい事はこの3ヶ月で理解出来た

1人でも生きて行けるように厳しくすることを心に決めた

「やることが沢山ですね」



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