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クァリスナイト  作者: たむーん
3/4

この街は危険だってさ

真っ直ぐに伸びる一本の道。

緑が広がっており、木々が生えて草が茂っていた。

遠くの方には街っぽいものが見えた。

どうやらここはちょっとした洞穴だったようだ。

壁は所々くり抜かれ、炭っぽい、まるで何かが燃えた後のようなものが残っていた。

「なぁルー、クイト。ここってどこだ?」

「奇遇ね!私もそれを今聞こうとしてたのよ!」

「僕にもさっぱり。」

そう、僕達が知っている大地と大きく違うのだ。

道は所々陥没してたり、草は燃えて炭になってたりしていて、生臭い匂いのする風が吹いてた記憶がある。

「まぁ、とりあえず向こうのほうに見える建物に行ってみようよ。」

「そうだね。せっかくだし3人並んで歩きましょ!」

「腹が減ったなぁ...ボソボソ。」

イテロは聞いてないみたい。

「人もいなそうだしそうしよっか。」

並列に並んで、歩いていたらガサゴソと草むらから何かが飛び出してきた。

「ん?何だこいつ?ゼリーか?」

ゼリーではないでしょう。だって目と口あるし。後手?見たいのも生えてるし。

なんか可愛いな。

「可愛い良いぃいい!!」

ルーはぷにぷにと水色の透明なものを触っている。

そいつはなんだかくすぐったそうな顔をしていた。

「イテロ、鑑定してみてよ。」

「食べ物だったら食って良いか?」

「はいはい、どうぞどうぞ。

イテロは瞬きを二回した。

「こいつはクリスタルSっていうみたいだぞ。魔物だ。食べ物じゃ無かった、残念。」

魔物か。随分と可愛いじゃ無いか。

「この子は食べないであげて!可哀想じゃない!」

「ルーに賛成。」

「分かったよ。俺の負けだ。」

「この子どうする?可愛いし連れて行こうよ!」

「僕はルーに賛成するよ。癒しも必要だ。」

「敗者は勝者に従うぞ。」

というわけでペットをゲットした。

イテロの空間にペットいっぱいいるのにまた増えてしまった。食費が大変ダナァー。

そんなこんなでその後は何事もなく、平坦な一本道をひたすらに進んでいった。

「あれは街ね!ちょっと休憩しましょ!」

「肉ぅうううう!!!元気出てきたぞ!」

「落ち着いて、もうすぐだから。」

街の入り口に人が2人立っている。

「おい!おまえら!何様でここに来た!」

なんかピリピリしてるなぁ。

「僕達はここの道をただ歩いてきただけなんです。ちょっと休憩にこの街に立ち寄ろうとしただけです。」

「おまえらは知らないのか?ここは街だった場所だ。もうこの街は終わる。ここじゃ、休憩してたら死んでしまうぞ。」

「それでも良いです。通行料は?」

「ったく。今の若いものは言うことが聞けねえみたいだな。

自己責任だからな!俺は忠告したぞ。通行料はいらん。」

「親切にありがとうございます。」

僕達は堂々と街に入って行った。

街と言ったら賑わいで溢れてて、人がたくさんいるというイメージだったけど、ここはどうやら違うみたいだ。

「とりあえずそこの人に聞いてみましょ。」

ルーが見てる方向には人が3人いた。

「すみません、宿はございませんか?」

「xxxxxxx?」

「え?」

なんて言ったんだろう?

「xxxxxxxx?!!xxxx!」

「xxxxx!」

口をモゴモゴさせてる。これじゃ聞こえない。

「イテロ頼んだ。」

「おう任せておけ。」

「《通訳》」

「なんでここに人がいるんだ!」

「この街のことを知らねえのか!?」

「もしもし?聞こえますか?」

「「「っ!!!!」」」

めちゃくちゃ驚いてるなぁこの人達。

「あんた!もしかして分かるのか!この言葉が。」

「はい。魔法を使いました。イテロが。僕達は宿を探しているんですけど、皆さんそれどころじゃ無いみたいですね?」

「えぇえ。何年ぶりにこの街の人以外と会話したことか。

お茶でも出しますので是非こちらへお越しください!」

そう言われて僕達は3人の人達と一緒に家に入った。

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