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車移動(上)
沢山の杉林とその間に少し空が見える。
車道は行き交う車は少なくその坂道を車は孤独に登る。
私は頬をドアにつけ同じような景色が流れていくさまをぼーっと眺めていた。
「酔った?」
母が苦笑しながら言ってきたそれに合わせて父も鼻で笑った気がした。
「酔うよこんな延々とさ、グネグネ、グネグネ
ツボを押しても全然だよ」
私は最悪の気分の中愚痴ったら2人は大きく笑う
やっぱり辞めれば良かった
と言いたかったが私の上着ポケットにある手紙がそれを思い止まらせた。
「ツボを押せば大丈夫って聞いたけどなぁ」
「あの俳優さんだけなのかもね」
父と母よそんな迷信じみた事で私を困らせるな
「今度は酔い止め買ってよね」
そう言って私は目を瞑る。
私は手紙の差し出し人を恨む。
恨むついでに如月には悪い事したな
本当なら今日、テスト期間明けのご褒美パフェの予定だったのにこの手紙のせいで行けなくなるなんて
ダレカって誰?そのままの名前?男?女?歳は?
ただのイタズラかも知れないでも丁度今日祖父の家に向かう予定に手紙が来た
私宛に
色々と考えたいが気持ち悪い。
私はそのまま眠った。