イケメンチャラ男に親友が泣かされたので復讐してやった
私の名前は、青野ことみ。
中学からの同級生 田川由依ちゃんとは、
親友。
晴れて二人共同じ高校に入学することが、
できました!
二人で放課後、人気のクレープ屋さんなん
かに行ったりする。
高校生って楽しい。
しかも、結構彼氏が出来たりしている人も
ちらほら。
彼氏…
私には、心配な事が一つある。
それは、親友の由依ちゃんが惚れやすいっ
て事だ。
一番心配な男は、河野 涼
彼は、相当の遊び人で有名だ。
でもそんな心配する事もなかったみたい。
無事に平和な一年が過ぎた。
「さ、ことみちゃんかーえろ。」
由依ちゃんが元気よく私を誘った。
二人で廊下を歩いていたら、向こうから男
子が歩いて来た。
あの男は…
河野涼
すれ違いざまに由依ちゃんがその男子と、
少し当たってしまったみたい。
トンっ。
え‼︎
私は、目を疑った。
なんでそうなる⁈
? ⁈ ?
どうなったかって言うと、
少し当たった拍子にその男子が由依ちゃん
に、壁ドンをしていたのだ。
その男子は、ごめん。怪我ない?
なんて聞いている。
近い近い。
見てるこっちが恥ずかしいよー。
由依ちゃんは、大丈夫ですって答えたけど
なんか足に力入ってなくない?
その男子がその場を後にした。
「由依ちゃん…?」
由依ちゃんは、その場にぺたーんと座り込
んだ。
やばい!好きになっちゃったかもって。
えー‼︎
よりによってあのチャラ男…
何してくれたんだチャラ男の奴!
でも、まだ好きになりかけただけだもん。
大丈夫だよね…
なんて思っていたんだけど甘かった。
次の日、早速あのチャラ男が由依ちゃんに
話しかけてるじゃん‼︎
あいつ彼女取っ替え引っ替えしてて、確か
今も彼女いるよね?
せめて、別れてからアプローチしやがれと
思い、遠くから睨んでやった。
それに気がついた奴は、由依ちゃんを廊下
に連れて行ってしまった。
チッ。
油断も隙もありゃしない。
由依ちゃん…
それからしばらくしてチャラ男が彼女と別
れたと言う噂が流れた。
次に女が見つかるとすぐ前の女を容赦なく
すてる。
クソみたいな男‼︎
次のターゲット由依ちゃんだよね。
きっと…
でも由依ちゃんもあのチャラ男の話知って
るんだよね。
だから、それを承知でって事なんだろな…
もしかして、由依ちゃんと付き合ってチャ
ラ男も変わるかもしれないし、今は私がと
やかく言う筋合いもないよな。
数日後、由依ちゃんがニッコニコで近づい
て来た。
まさかついに…
「彼氏できた?」
恐る恐る聞いてみた。
「えー、なんでわかったぁ?さすが親友。」
なんて言われてしまった。
「しかも、あの涼くんでーす。」
と…
承知しております…
仕方ない。
陰ながら見守ろう。
交際が始まりしばらく由依ちゃんの恋バナ
演説が繰り広げられた。
以外とチャラ男もいいやつなのかもしれな
い。
由依ちゃん幸せそうだし。
一か月くらい交際が続いたある日、
由依ちゃんがトイレに行っていたので私は、
廊下でボーっと待っていた。
廊下の先の方で誰か壁ドンされてない?
オイ‼︎
何してんだよ。
あいつ由依ちゃんの彼氏じゃん!
しかも相手学年一の美少女じゃねぇか!
チャラ男の野郎。
奴は、私に気づいてそそくさと何処かに行
ってしまった。
なんだあいつ…
その日の放課後。
由依ちゃん少し元気ない?
「由ー依ちゃん。元気なくない?」
そう言うと、
「ん?そう?全然大丈夫だよ。」
って返事が来た。
そっか…
大丈夫ならいいよ。
でも、心配だな…
それから、一週間が過ぎた土曜日。
由依ちゃんから、電話が来た。
どうしても今から会いたいって。
どうしたんだろう。
とにかく、由依ちゃん家に向かった。
家に車とまってないから家族お留守?
由依ちゃんしかいないみたい。
ピンポーン
インターホンを鳴らすと、
泣き腫らした目の由依ちゃんが、
私に泣きながら抱きついてきた。
とりあえず、部屋で落ち着いてから話を聞
いた。
どうやら、振られてしまったらしい。
でも、その終わらせ方がとにかくムカつい
て仕方なかった。
「もう、お前に飽きた。時間の無駄になるか
ら、じゃあな。」
それだけを一方的に言ってその場を去って
しまったそうな。
あのヤロー!
しかも、月曜日学校に行くと学年一の美少
女とイチャイチャしてるじゃねーか‼︎
ってかさ、美少女もあのチャラ男に…
私は、決めた。
チャラ男に復讐してやる。
それを由依ちゃんにも了承を得た。
しばらくチャラ男は、美少女に釘付けだ。
今のうちに男について沢山学習した。
そして、数ヶ月後チャラ男がフリーになっ
たと聞いた。
ついに決行の時。
私は、いつもポニーテールだけど今日は髪
を下ろして学校に向かった。
後ろから
「きれいな髪ですね。」
と声をかけられた。
振り返ると、チャラ男!
なんて都合の良い奴。
奴から話かけてくるなんて好都合。
奴は、一緒げって顔をした。
私は、すかさずにっこりして
「ありがとう。」
と返事をした。
すると、チャラ男の顔がほころんだ。
大きな独り言で、
「あー今日放課後甘いもの食べたいなぁ。」
なんて言ってみた。
するとすかさずチャラ男が、
「オレ、美味しい所知ってるよ。放課後二人
でいっちゃう?」
なんて言ってきた。
マジでチャラいんですけど…
そして、放課後美味しいものを食べてさて、
どうしよっかなって思ってたら、そこら辺
の壁にいきなり壁ドンされた。
こいつ、壁ドンすれば女が落ちると思って
んじゃね?
そして、
「ねぇ、オレと付き合おうよ。」
って言ってきた。
はやっ!
ま、手っ取り早い。
その返事にOKした。
そして、男を虜にする勉強をしたので次は、
実践。
とにかく、イチャイチャしようとしてくる。
今は、人がいるからダァメと言ってとりあ
えずじらす。
でも、たまにこちらから軽くボディタッチ。
帰りも、当然オレと帰るんだろみないな雰
囲気出してたけど、先約あるからごめぇん
と言って一緒に帰らない。
でも、あんまり突き放していると他に行っ
てしまうかもしれない。
だから、簡単にできるサンドイッチなんか
を作って胃袋を掴む。
うっかりキスをされそうになったら、ごめ
んなさい。風邪うつすといけないから治っ
たらさっくさんしようね。
とにっこりする。
それから一か月くらい経った。
いい加減チャラ男といるのも限界だ…
それにもう、風邪ネタも限界だろう。
最近、やたら迫ってくる。
奴もそろそろしびれを切らす頃だ。
では、決行します‼︎
学校の裏庭で二人でランチした。
そして、最後のデザート。
「最後のデザートだから目つぶって♡」
チャラ男が目をつぶった。
チューの顔していやがる。
キッモ。
ふざけやがって‼︎
私は、思いっきりビンタをくらわした。
チャラ男は、とってもびっくりしていた。
すかさず私は、
「お前なんか好きになるわけねーだろ。
このクソやろう。」
と、言い放った。
そして、手を上に挙げた。
チャラ男は、もう一発くるのかと思って焦
っていた。
フッ、バーカ。
二回もお前の顔なんて触らねーよ。
私が手を挙げたら、裏庭の端の方から女子
がゾロゾロ出てきた。
上級生から同級生、下級生もいる。
チャラ男が青ざめた。
そう。この女子達チャラ
男にポイ捨てされた人達なんです。
チャラ男は、
校舎に逃げ出そうとした。
そしたら、また女子が現れた。
ポイ捨てされた女子達のお友達が通路をふ
さいだ。
ナイス‼︎
そして、一人一人チャラ男に一言暴言を吐
いたり、ビンタしたりして行った。
ざまぁ。
そして、最後に由依ちゃん。
由依ちゃんは、泣きながら
「バカ‼︎」って言った。
由依ちゃん…
そしてチャラ男は、立ち去った。
由依ちゃんは、スッキリした。
本当にありがとうと私に言った。
それから、たまに廊下でチャラ男を見かけ
るけど、あいつの壁ドンは見なくなった。