表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よくあるTL小説  作者: かなりあ
1章:冒頭
3/31

1-3

「出身は? なんの目的でここに立ち入った?」


 私の警戒心に気づいているのか、クロウさんも雰囲気が厳しく、威圧的になっていく。


「…日本です。目が醒めたらここにいたので、目的というのは特にありません。」

「ニホン? 聞いたことのない地名だ。それに、言い訳をするならもっとまともなものがあっただろう」


 その言い方はこれっぽっちも信用されていない事を示していた。


 でも仕方ないじゃない、ほんとに知らないんだし。帰り道の途中で…、途中で、何をしていたんだろう。記憶が無くて、目を開けたらさっきの状況だったのだ。


「むしろここがどこだか教えてほしいくらいです。」

「……ここは黒き森の北西の古城だ。」


 “黒き森”…? 何だその慣用句みたいな呼び方は。本当にそういう名前なの?


「本当に知らないのか?」


 “黒き森”と聞いて隠そうともせず首をひねる私に、クロウさんも眉間にシワを寄せて訝しんでいる。


「本当に知りません。何してたんですか? わたし。」

「こっちが聞きたいんだが。」


 そうじゃなくて。

 森で保護したってことなんだよね? なら発見したときにどこで倒れてたとかそういうのあるでしょ。そういうのが知りたいのよ。


「見つけてくださったときの状況とか、そういうのです。」

「ふらふらと湖周辺を歩いていた。こちらが声をかけても反応はなく、拘束しようと腕を掴んだら崩れ落ちたため、うちで保護した。」


 それで目が醒めたらここにいたと。なら牢屋とかで繋がれていないのは温情とかってこと?

 じゃあどうして私の胸を触って…。


 導いた結論に思わず顔を歪ませ、クロウさんを凝視してしまった。


「なんだその顔は」

「だって、私が女子だから、牢屋とかじゃなく“ここ”なんですよね?」


 そして、そういう欲求を解消するために私を使おうとしてる、ってことでしょう?


「断じて違う」

「ならどうして」

「…先程からお前の質問ばかりだな。尋問してるのはこちらなんだが」


 やっぱりこれ尋問だったのね。どんどん眉間のシワは深く、顔は険しくなっていってる。

 でも、どれだけ怖かろうと私も引くわけには行かない。もしそういう目的ならなんとしてでも逃げなきゃいけないし、生き延びるなら情報は少しでも集めておかないと。


「お前を保護したのは、こちらを害するにはあまりにも前後不覚であり、武器のたぐいも所持していなかったからだ。無抵抗の女性を捕縛せねばならぬほど、うちの騎士団は弱くない。」

「騎士?」

「次はこちらの質問に答えてもらう」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ