4節
「っふぅ〜。あ〜つっかれたあ〜」
今朝アレッタ先輩と整えたベッドにぼふんと飛び乗り、うつ伏せで寝転がる。そのままん〜、っと背伸びをして、肩の緊張を解放した。
組んだ両手を開放し、閉じていた目を開くと、目の前には枕があった。手繰り寄せて胸の下に沈めると、シーツの角の雑な処理が目についた。
これ、私がやったところだ。アレッタ先輩がやった足側の角は、とてもきれいだった。
「初めてにしては上出来だったとアレッタも褒めていたぞ」
「アレッタ先輩教え方も上手だったので。ハイスペックすぎて尊敬どころか崇拝の域ですね」
私はごろごろとベッドに寝転がりながら、顔だけをギルバートさんに向ける。
「先輩呼びとは、1日で随分と仲良くなったものだ」
少し妬けてしまうな、とギルバートさんはニヤリと目を細めながら呟いた。
あれから、いつもより少し進みが遅いということで、午後は急ぎ気味で仕事をした。
部屋の掃除を終えてから洗濯物を洗濯担当さんのところへ持っていった。担当さんには出すのが遅い、と言われてしまったので、謝罪の意味も込めてお手伝いさせてもらった。
洗濯担当さんは水を扱う魔法が得意らしい。アレッタ先輩よりずっと大量の水を難なく動かしていた。光に透けてキラキラと煌めく水は、何度見ても美しかった。
お仕事から開放されてからはアレッタ先輩と晩ご飯を摂った。その後共にギルバートさんの仕事時の執務室に向かい、先輩の1日の報告を聞いた。
そういえば、今日は1日ギルバートさんとは会わなかったななどと思いつつ、慣れない活動に疲労がピークだった私はギルバートさんの質問に曖昧に返事をした記憶がある。
その後は先輩と一緒にお風呂に入った。今後はここまでべったり一緒にいることはないだろうが、今日は案内の意味もあるから、との事だった。
先輩に連れられてこの部屋に戻ってきてからは、別行動で眠り仕度をしていたギルバートさんと再開し、今に至る。
と、言うわけである。
それにしても眠い。目も半開きか細めることでギリギリ開けていられる程度だ。
身体は完全にベッドに預けられているし、もうすうっと…。
「眠そうだな。もう寝るか?」
「んー…。はい…」
かく言うギルバートさんは未だ仕事が残っているのか、元の世界でなら社長さんが使っていそうな立派な机で書類とにらめっこ中だ。
ギルバートさんが魔法で灯した暖色のランプに照らされる、その顔をぼんやりと見つめる。
「ああ、そんな顔で見つめないでくれ。変な気を起こしそうになる」
「……?」




