表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よくあるTL小説  作者: かなりあ
2章:要塞での生活
19/31

3-2

「もったいない?」


 料理番の人に注いでもらった食事をそれぞれ持ってちょうどいい席を探している時、先輩はやっとこちらを見たのだった。


 食堂にいる人はまばらで、どこでもいいと言えばどこでもいいが、それは彼らの視線を気にしなければの話である。近寄って来ないかと警戒するような瞳は気持ちのいいものではなく、それはアレッタ先輩も同じようだ。できる限り他の人から離れられる場所を探してきょろきょろと頭を動かしていた先輩と視線がバッチリと合った。

 さすがのアレッタ先輩も驚いたようだ。


「だって、それは身分という色眼鏡を通して見たアレッタ先輩でしょう? 本人はこんなにも真面目で優秀なのに、レッテル貼って遠ざけるなんて、もったいないです。」

「…よく、分からないわ」


 とりあえず座りましょう、と角の方を目指して歩く。

 半日後ろをついて回っただけだけど、アレッタ先輩の優秀さは目を瞠るものだった。


 角の折り目まで美しいベッドシーツ。

 塵埃1つない床。

 この部屋の主はよくこのペンを使うから、一番取り出しやすいところに置くように、とくれた指示。

 床に脱ぎ捨てられた服を拾う仕草まで優しく穏やかで。


 それは全部、先輩の優しさと心遣いからくるものなのに。


「先輩、わたしは先輩のこと大好きですよ。だから、これからもお仕事、たくさん教えて下さいね!」

「〜っ! 別にあなたに好かれたって嬉しくないわ!」

「ぴぇっ! 手厳しい!」


 その後はお互い、穏やかに話をしながらご飯をたべた。森に拓いた自給自足の畑で取れた野菜で作ったというコンソメスープの暖かさに、私達は幸せな気持ちになった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ