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05 街へ到着

05


晴々しい気持ちで洞窟を出て3日。俺はとうとう街に着いた!


「はい次のひとー。何しに来たの?はいはい、街に仕事求めて来たのね。ちなみにどこから来たのか教えてもらっても良い?タダヒロ村!?はああ、よく来たね。じゃあ、銅10枚ね。はい、ちょうど。そのスライムから目を離さないようにね。」


なんか門番さんに村の名前言ったら驚かれたけど。うちの村って半年に一回街に売り来てるよな?滅多に村の外に出ることないからそれでかな。とりあえず宿を探そう。仕事が決まるまではそこで寝泊まりしなきゃ行けないんだし。今日は宿探して街をぷらりとして終わりかなー。


にしても、


「凄く人が多いいなー。建物もいっぱいあるし離れないようにしような。」


スライムが大きくジャンプすると俺の頭に乗っかった。


「これなら迷子にならなくても済むな。まずは銀一枚で泊まれそうな宿を探さなきゃな。」


銀一枚のまともな宿屋があれば良いけどな。この国のお金は銅貨・銀貨・金貨の三種類があって銅100枚で銀1枚、銀100枚で金1枚だ。銅5枚でアポウが銅15枚でパンが1つ買える。俺の財布は残り銀6枚と銅27枚。4日以内に仕事を見つけない財布が底を尽きてしまう。


「まったく・・・誰に聞けばいいんだ?」


途方に暮れているとスライムが前髪を引っ張った。


「ん?どうした?」


スライムが引っ張っている方向に目をやると肉を串に刺して焼いている露店があった。肉の焼けたいい匂いがこっちまで来ているようだ。確かに食べたくなるのもわかる。


「あれが食べたいのか?まあ、1本ぐらいっか。」


串焼1本で銅20枚ぐらいか?それぐらいなら大丈夫だろう。


「あの、すいませーん、1本ください。」


露店をやっている親父に話しかける。ついでに宿のことも聞いておくか。


「あいよ。新しいの焼いたげるからちょっと待ってな。」


「あ、ありがとうございます。ついでなんですけど一泊銀1枚で泊まれるような宿屋って知ってます?」


「そうだねぇ。この大通りをなそこを真っ直ぐ行って1個目の大きい角も右に曲がるんだ。にいちゃん文字読めるか?読めなきゃ鳥の形の看板が見えてくる。名前は『鳥の人』っていうんだ。一泊銅80枚だが朝飯に下の飯屋でサンドイッチが食えるいいとこさ。だけどよぉ、部屋は少ねえし一人用の部屋しかないし馬小屋もない。だから商人は泊まんねえ。泊まるとすればソロの冒険者や傭兵、にいちゃんみてえな余所から来たばっかのやつだけだ。」


「そ、それはいいことを聞きました。そこの宿に行ってみるとします。」


「この時期に満室なんてねえから安心して行きな。はいよ、出来たてだよ。銅25枚。熱いから気をつけな。」


「銅が25枚か・・・。はい、銅25枚。」


「毎度!いい仕事見つかるといいな!」


街はやっぱり少し高かった。まあ、いいだろう。銅5枚くらいならまだマシだ。いや、全部がこれくらいものの値段高くなるともしかしたら手持ちでは足りないかもしれない。出来るだけ早く仕事を探さなくては!!


串をスライムと交互に食べながら街をプラプラと歩く。馬車が多く通っているだけでも凄いのに中には高そうな馬車まで走っているから街って凄い。村とは大違いだ。外壁に近いからか大衆向けの店が多い。なんとなくだけど、この辺なら俺でも大丈夫そうだ。仕事をしていればな!


スライムに最後の1個の肉を譲られ、俺が肉でスライムが串を一緒に食べる。なんか、こういうのいいな。これがこれからずっと続くのだと思うとスキップをしたくなるな。スライムが頭にいなきゃやっていると思う。いや、絶対やっているね!落ちたらかわいそうだからやらないけど。


なんかの鳥が翼を大きく広げて左を向いてる看板が見えてきた。看板の目の前には『鳥の人』と書かれた建物が目に入る。入り口は中がよく見えるように真ん中にだけ扉がある珍しいタイプだ。中は陽がまだあるのにもう数人が飲んでいる。


「なんだい、あんた。用があるなら入りな、表で突っ立っていられるのは迷惑なんだよ。」


「あ、はい。あの、ここって宿もやっている鳥の人ですよね?」


「ああ、そうだよ。なんだい、泊まっていくのかい?部屋は空いているから大丈夫だよ。ほら、さっさと中に入る!」


女将さんに背中を押されて店に入る。今は落ち着いている丸テーブルと椅子が大きく陣取っている店内を進む女将さんに着いて行く。頭にスライムを乗せているが門番同様特に何も言われない。街だからかな?テイマーはたくさんいるのか。


「で、うちに泊まりたいのね。何泊ぐらい泊まりたい?」


「3泊で。」


2日で仕事が決まればいいけど・・・まあ、大きい街だしすぐに見つかるだろ。


「あいよ、銀2枚と銅40枚ね。スライムの分はおまけしといてあげるからね。そうだね、すぐ

用意しちゃうからね。夜ご飯どうする?うちで食べてくかい?安くするよ。」


「ありがとうございます。じゃあ、そうします。オススメは?」


「お酒飲めるかい?それによって出すもの変えるよ。」


うーん、飲んだことないけどとりあえずお酒はよそうかな。疲れすぎてすぐに寝てしまいそうだし。


「あー、飲めないんで普通にご飯お願いします。」


「あいよ。」


女将さんに宿代を払ってカウンターに座る。水の入ったコップを出され勢いよく飲む。くう〜、水が沁みるぜ。街に入れたし宿に泊まれたりで安心したせいかどっと疲れが出てきた。しかもお久しぶりの布団。ほんと何日ぶりだろう?1、2、3、、、、2週間ぶりぐらいか?え、もうそんなに経つのかよ!スライムと会ってから1週間ぐらいか?結構俺ら長くいるんだな。いえーいハイタッチ。お!ご飯来た。よし、じゃあ食べるか。

予約投稿


金銭の管理が地味に苦手な主人公・・・

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