15 発見
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祭りのあった秋も過ぎていき今は冬。幸い今年はまだ雪が降っていないので寒いだけで済んでいる。
秋から難航していた研究はとうとう継続が難しくなってしまった。マルコの糧となるモンスターの調達ができなくなってしまったからだ。マグワースさんもこの消費スペースに連携農場から「学園の食事用が無くなるからもうできない」と言われた。門の外に行ってもモンスターとは会わないし、学園の森の中は許可が通らなかった。
「はてさて、どうしたもんかねえ。」
こればっかりはどうしようもない。
空には雲がかかり雨が降ってきて部屋の中は薄暗くなった。
「シャイン」
フランくんが魔法で部屋を明るくしてくれた。ほわほわと輝く光はとても綺麗だった。
あれ、そういえば・・・
「スライムって魔法が効かないんですよね。」
「うん、そうだよ。スライムは剣などの非魔法的な方法でないと倒せないのは有名だよね。」
「それって、魔法を食べているってことになるんじゃないですか?」
「「あっ!!」」
「確かにそう言われるとそうじゃのう。魔法とは魔力に命令し体外に放出させることじゃ。」
「つまり、魔法を食べさせればモンスターを食べるのと同じような効果を得られるってこと!?」
「フランくん、君の魔法の特訓相手ができてよかったじゃないか。これで追試をせずに済むぞい。」
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というわけで始まった久々の実験。
俺の心臓に配慮してもらい、簡単な魔法だけを使ってもらうことにした。
「それでは、フランくん。まずは、水をを出してみようか」
「はい!ウォーター。」
ざっっぶーーーーん
ウォーターはよく井戸に使われているような俺でも知っている一般的な魔法だ。一般的ということはそこまで難しくないものを言うらしい。それなのに目の前の水はモンスターのように唸り声を上げている。マルコを助けようと上半身を前に倒し始めたところでおかしいことに気づく。あんなに水が出たらこっちにだってくるはずなのに来ない。呆然と自ら現れたマルコを見た。マルコはえっへんと力強く揺れていた。
「ふむ、きちんとマルコくんは魔法を食べることができているみたいじゃな。フラン、少しは制御できるようになっておるな。これからも精進せいよ。」
「はい!」
驚き固まったままの俺に気づきマグワースさんが申し訳なさそうにいう。
「驚かせてすまないの。フランは生まれつき魔力量が多いので魔法が大きく出やすいのじゃよ。ちゃんと的に当てられるようになってはおるが、前は暴走続きでのお・・・」
遠い目のマグワースさんに基礎の魔法についても教えてくれた。日常で使われている魔道具の魔石に使われている魔法は、明かりのシャイン、井戸にウォーター、コンロにファイア。この3つだけだ。他のものは国の許可がいるため持っているものは少ない。
「しかし、魔力量が分からないのは問題じゃのお。魔導科から借りるか・・・。それは来週でもいいかの」
今日はここまで、と言うマグワースさんの声で解散になった。
話が動き出します。
そろそろ500view. 達成しそうですね。かなりうれしいです。
嬉しいので加筆修正していきます。




