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転生?私の睡眠なくなった先  作者: 小鳥 まどか
現代編
83/84

仲間

このままでは本当に現代が壊れてしまう。それは避けたいな


仕事に出る時間を迎えた。すでに家事を済ませいた真紀は布団に潜ってなにも考えないようにしていた


現実逃避をしていた


仕事を終え近くの喫茶店に入り行き交う人を目で追っていた。何かを考えるのが嫌になっていた真紀はコーヒーを飲みながら只々行き交う人を見る


その時1人の女性が私と目があった


「見つけた」


口が動いたように見えた。視野を下に戻して携帯を眺める


カラン!


女性が店の扉が開き店員さんが案内をしようとするが断り真紀に近づく。それに気がつく事もなく携帯の動画を見る


トントン


肩を叩かれ顔を上げた


「はじめまして」


会釈をして携帯に視野を落とす


「ちょっと、聞いているの?」


肩を掴まれる


なにこの人?


「何か用ですか?」


再度顔を上げた


「隣いいかしら?」


「どうぞ」


視野をガラス越しの行き交う人々に目をやると


!?


「やっと気がついたようね」


隣にいる女性に顔を向けた。


驚く私に女性は微笑んだ


目の前に行き交う人々が止まっていたからだ。


この人何をしたの?こんなの異世界でなければ出来ないはず。混乱が襲う


「貴方は?」


「ようやく私の話に耳を傾けてくれたのね」


もーやめて、私に関わらないで。混乱を通り越して精神がやられはじめていた真紀は頭を抱える


「みんなして次から次へと私に何をさせたいの」


「仲間を連れてきたと言ったらどうする?」


「はぁー?干渉するな、別々に世界動かす。そんなの最初からわかっているのよ。え!」


「相当に疲れていたようね。それなら連れてきて正解だったわ」


「今、なんて?」


「だから貴方の仲間を連れてきたと言ったのよ」


「え!え!だって干渉してはダメなんじゃ。いや、その前になんで貴方はどこまで知っているの?」


「まずはそこからね。でも私も長くはここにはいられないの、私について来てくれないかしら?」


「怪しいのにはい!そうですかってついて行く人いるの?」


「それもそうね。これなら信じるかしら」


女性は手の平に魔法陣を出して異世界を映し出した。


!?


真紀の目の前に映し出された異世界は川の向こう側のエブァン達だった


「何をする気!」


慌てて異世界の自分の体に意識を飛ばす。


何も変わってない、異変は特に見当たらない。


「確認は取れたのかしら?」


「何が目的なの?」


「くればわかるわ、それに私が真紀さんとやりあったとしても私は勝てないわ」


「私の名前まで」


「どうするの?このまま帰ってもいいけど」


行った方がいいのはわかる。それでも


「少しだけでも説明してほしいのだけど」


「わかったわ、簡単に言うと真紀さんの精神が病んでしまったから助けたいと思ったって事よ」


「なんの説明にもなっていないのだけど」


「干渉や異世界両方の事に関わると言ってもダメかしら?」


「いきなり現れて、そんな事言われても」


「気が変わったらこれに魔力を込めて」


女性は花の置物を置いて姿を消した。その途端時間が進み始めた


なんなのよ、ほっといて!


花の置物を取り投げようとするが思い留まる


花の置物を見つめながら


「帰ろう」


会計を済ませて家に帰った


家事を済ませ布団に倒れ込む


しばらく顔を埋めて無心になっていた


ふと置物を思い出しカバンから取り出す


(気が変わったらこれに魔力を込めて)か。


置物をつつきながら考え始めた。


あの人がなんなのか。逢わないと話が進まない、だからと言ってホイホイついて行くほど馬鹿ではない。念のために色々仕込んで逢いに行くのがいいかも。


サイコロの刻印を変更した


1は究極魔法全属性の刻印

2は究極魔法の自動防御魔法の刻印

3は究極魔法の自動結界全属性の刻印

4は究極魔法の破壊の刻印

5は移動魔法の刻印

6は究極魔法魔法削除の刻印


出来れば最後の6は使いたくないな。私の魔法まで解除される。でも備えあれば(うれい)なしだもんね。これで準備は整ったサイコロをポケットにいれた


海辺に移動魔法で移動する。流石に家でやれば自分の居場所はここですって言っているようなものだから移動したのだった


確かこれに魔力を込めるんだったね


花の置物に魔力を注ぐ


花が光りだすとそこから女性が現れた


「うわぁ!」


まさかここから出るとは思わなかった、てっきりそれに反応して魔法陣で現れるのだとばかり思っていた。不意をつかれた感じになった


「あら?びっくりさせてしまったようね」


「魔法陣で来るとばかり」


体が硬直気味になりながらも答えた


「では行きましょう」


「え!どこに?」


「今日行っていた事忘れたのかしら?」


そうだった。登場にびっくりし過ぎて忘れていた


「いえ」


女性が波打ち際まで歩くと手を一振り横に降る


空間が避けそこから扉が現れた


扉に手をかけ開けると向かう側が見えた


「ん?あれって」


「行くわよ」


手招きをする女性について行く。忘れないようにポケットに手を入れてサイコロを手に握って外に出しそのまま中に入った


中に入るとそこは喫茶店?の様式。辺りをキョロキョロと見ていると


「こっち」


手招きをしていた先に5人の人


女性を5人が取り囲み女性がその中で手招きをしていた


「はい」


ゆっくりと近づく


「お前、挨拶もないのか?」


いきなり何?


「メイ様この人誰なの?」


女性がメイって言うのね


「また仲間増やすのか?」


「増やさないでいただきたい」


「この人誰だよ?」


「みんな紹介するわね。この方私たちの主よ」


「えーーーー!」


一斉に声を上げる


「ちょっと待ってください。なんでこんなおばさんが主なんだよ」


たしかにおばさんだね。少しがっかりしている自分が悲しい。女は捨てたけど呼び方まで捨てたつもりはない。せめて呼び方ぐらいはお姉さんが良かった。


「メイテ様が探していた主がこんなおばさんなの?」


いや、だからね。それはやめて。


頭を抱える真紀


「真紀さん順番紹介するわね。左から翔太(しょうた)七海(ななみ)拓海(たくみ)美月(みつき)(れん)そして私が芽衣(めい)漢字は芽生えるのめにころもで芽衣よ」


「私は真紀よろしくです」


見た目は20歳〜25歳の間に見えるんだけど


「本当にこいつ主なのか?信じられるかよ」


「拓海、芽衣様を疑うの?」


「そんなんじゃない。ただ見てみないと信じららないからな」


「拓海が言っているのは一理ありますね」


「蓮まで」


「そう言う七海はどうなのよ」


「美月までやめてよ」


「じれったいのよ」


「みんないい加減にしなさい」


この状況どうしろってこっちは精神的に来ている所にこの状況を受け入れるほど器デカくない


頭を抱える真紀にいきなり魔法をぶち込んでくる奴がいた


でも慌てる事はなく真紀の周りの結界が魔法を吸収して終わった。自動防御が発動したからだ


魔法を吸収したのにも気がつかずに頭を抱えしゃがみこんでいる


もー嫌。ほっといて。魔力がどんどん真紀の周りに漂い始める


!?


あれはいけない


「真紀さんまずは話しましょう。話せば理解も助けも出来るから」


何が出来るって言うのよ。話せば分かる?分かるわけないでしょうが。次から次へと色んな事が起こり過ぎて簡単に理解出来たら苦労なんてしない。


魔力が濃くなり始めた時


頭の中に声が届いた。


その声は紛れもなくエブァンの声だった


!?


異世界の私の体に何か異変があるのだと理解し、現代の体を放置して魂を移動させた


「マリー様、大丈夫です。ゆっくりと深呼吸してください」


「エブァン、私の体に何が起きたの?」


慌てて問いただす


「お戻りになったようですね」


魂が戻った事に気がつくエブァン


「どうなの?」


「マリー様が急に魔力を放出し始めたので驚いてきたのです」


もしかして向こうの魔力とここの魔力が繋がっている?あ!でも考えれば当たり前か。頭の中は繋がっているのだから魔力が放出してもおかしくはないのか。急に冷静になった


「そうだね、ごめん。向こうでパニックになりかけていたせいね」


「マリー様何があったのです。話せば少しは楽になると言うもの。自分では頼りないかも知れませんが聞く事は出来ます」


その言葉に救われた、長年一緒にいたエブァンだからその言葉を素直に聞くことが出来た。事の次第を話す


「それは良かったですね」


え?私が悩んでいるのに良かったとは?エブァンの思考が理解出来ない


「なにが?」


「だって俺たちはここでしかマリー様を救えないのです。代わりの者が配下に加わり向こうでマリー様の助けとなるのであれば俺の代わりが少しでも出来るではありませんか」


あー、そう言う考えをエブァンはするんだね。


「うーん」


「何を悩むんです。俺が行ければいいのに行けないのが本当に悔やむ所です」


エブァンはそう言う奴だったね


「エブァンそれは無理」


「なら、せめて配下に加えてください。俺が行けない代わりだと思って」


「はぁー」


少し楽になった。現代では1人でやってきて精神的に来ていた私には心が安らいだ気持ちにさせられた。


「そうね、エブァンの代わりには到底無理だけど、足元ぐらいにはきっとなるわ。エブァンありがとう。私戻るわ」


「お役に立てて良かった」


マリー様お気をつけてください。どんな結末であろうともいつも一緒です。


エブァンや配下6人からすれば、動く人形にしか見えない


そんなマリーを見ながら応援をしていた




魂を現代に戻す


魔力は収まり沈黙が流れていた


沈黙を破ったのは芽衣だった


「大丈夫?」


私が異世界に行っている間の数分間で魔力が体内に戻っていったのを只々見ていたようだ。攻撃した翔太は美月に止められていたのが見えた


「はい、少し落ち着きました」


これもエブァンのおかげだね


落ち着きを取り戻した真紀はゆっくり考えて整理して行く事にして今の状況をなんとかしないといけない事だった


「芽衣さん、説明をお願いします」


「ええ、もちろん。まずはこっちらへ」


「芽衣様本当にこいつ大丈夫なのか?」


「そんなに心配ならやってみるといいわ。真紀さん本当に申し訳ないのだけれどこの子達うるさくて後ででもいいから相手になって貰えないかしら?」


「後でなら、今は説明をして欲しいです」


「わかったわ。まずはここに座って。それと何を飲むかしら」


「私コーヒーで砂糖とミルクを入れて欲しいのだけれど」


「蓮お願い」


「わかりました」


「真紀さん、アデルバートと言う名前は知っているかしら?」


!?


「その名前をどこで?」


「やはり知っているのね」


「その名を知るのは私だけだとばかり」


「私たちはアデルバートに頼まれたの貴方の力になるように」


「でも、アデルバートは私の中に」


「そう、アデルバートは貴方の望みに答えた。だから私たちもアデルバートがしたようにするだけ。それが彼の意思なのだから」


「でもどうやってそれを知り得たのよ」


「あの世界はアデルバートが作り出した世界だからアデルバートの意思や思念が残こされていて私たちに届けられたの。これから言う事が大事な事なの」


「まだあるんだ」


「もうすこし頑張って、貴方の世界や異世界が崩壊しないように私達も手伝うって事」


「私1人ではないって事よね」


「そうよ」


「私の配下に加わればいいんじゃないの?」


「それはあくまでも異世界でしょ?現代で真紀さんは1人の人なのだから無理よ」


出来なくはない。でもその場合きっと私たちの存在そのものが脅威になり、真紀さんに私たちを殺してもらわないといけなくなる。真紀さんの脅威になってはダメ。それだけはさせてはならない、真紀さんの精神が持たなくなってしまうものね。真紀さんなら、それにもいずれ気がついていますのでしょうね。


真紀が考えている姿を見ながらそう思っていた


現代から魂を異世界に移したらダメなのかしら?さっきも言っていたけど、干渉ということなら間違いなく干渉になるって事だし、そもそも現代でも干渉に当たるわけだからその辺はいいのかな?


「言われると。干渉にはならないの?それとあくまでも現代でのみって事であっている?」


助けてくれるんだから甘えてしまおうかな。エブァンもそう言っていたしね


考えがまとまり受け入れる事が出来た


「あっているわ、私達が干渉に関わらないようにするのよ。その為に時間の操作をするんだから」


なんとかなるんだよね。私1人ではないだけマシと思う。


ずっと一人で抱えていた事がみんなでする事に心が軽くなる。


カリドの方はエブァン達がいるし、現代は芽衣達がいる。なんとかしてみせる。真紀の心に火が灯った瞬間だった


そう思わないとまた落ち込みそうになるのがわかるから踏ん張りどころだと自分に言い聞かせていた


今最後にとんでも無い事を言った


「時間の操作?」


「そう、時間は干渉する前に戻す」


「それだと解決にならないのでは?」


「時間の戻しはその人の時間私達や世界の時間を戻すことはできないの。止めるとこはできてもね」


「という事は、その人の時間が戻って世界の時間が進みその人が翌朝の同じ時間に同じことをする事もできるって事」


「そう、私達や世界の時間は進んでいる。操作された人だけが戻るだけ、私達と関わる人はみんな時間を戻す。だからあの時時間が止めて真紀さんと会話をしたの」


「やっとあの時の現象が理解出来た」


「少しずつ理解してくれればいいわよ」


いつのまにか出されていたコーヒーに目がいく


「冷めてしまったので新しいのを」


下げようとするが止める


「大丈夫、これでいい」


そう言って一口飲む


「これ美味しい」


「そう言ってもらえると嬉しいですよ」


にこやかに笑う拓海


やっとあたりを見渡せるほどに気持ちに余裕ができた事に気がつく


「真紀さん」


「あのーさんづけしなくてもいいです」


「そお?それなら真紀これからよろしくね」


「はい、こちらこそ」


「待てよ、俺は納得してない」


「そうだったわね」


蓮がそう言い出した


「こいつが本当に主か確かめさせてくれ」


「どうやって?」


「真紀ちょっとそのまま動かないでね」


「はい」


「美月お願い」


「はーい」


そういうと、空間が歪み始め辺りが一変する。椅子やテーブルはそのままで周りの装飾品や壁が消えた。ただの広い空間だけになった


「ここってもしかして」


私の予想が当たっていればここは


「そう、異空間」


「やっぱり」


「ここの異空間は特別で時間の流れがないのよ」


「なら、時間は止まっているって事?そういう事。だから安心して長居しても平気。外に出ればあの時のここに入った時間になるの」


「他の子は?」


「そうね、始める前に説明した方がいいわね。まずは美月ね。美月は空間操作を得意とする力がある。次にこれから相手にする蓮」


「おい、なんでバラすんだよ」


「あら?勝てないの?」


「そんなわけ無いだろ」


まー真紀には絶対勝てないと思うわよ


「なら、黙ってて蓮の能力は全ての属性と攻撃防御を得意とする能力、翔太は物理攻撃防御、七海は移動魔法を得意とする、拓海は魔法全てを操れる。正確には相手の魔法を見ただけで真似できるそして私は時間を得意とする。得意意外にもちゃんと色々使える。あくまでも得意なだけで他のものが使えないわけでは無いからね」


なんかエブァンやファティマとかに似ているかもしれない。でも見ただけで真似できる魔法私も欲しいかも。いつも解析ばっかりしてるから楽に使えるようになる。そうか後でその目を見せて貰えれば異世界で試せるかも


顔がにやけている


「なに?楽しい事でも言ったのかしら?」


「え?」


「顔が緩んでいるわよ」


!?


これからされる事を忘れてしまっていた。余裕ができたおかげでもあるんだけどね。気を引き締め直す


「真紀立って」


「ええ」


立ち上がるとテーブル椅子が消えた


「では蓮始めていいわよ」


急に始まるんだ


「もういいんだな」


「ええ」


「真紀蓮を倒して」


顔を見て


「どの程度で済ませればいいの?」


「どの程度って?」


「死ぬ一歩手前とか?」


さらりと恐ろしい事を言った


「それはやすがにやり過ぎだと思うけど?」


「そ、そうだよね」


我に帰る。


つい異世界の感覚が真紀を襲った。これって干渉しているせいなのかも。


「身動きが取れなくなるってところで止めればいいわ」


「わかった」


「俺に勝てるなんて思わない方がいいぜぇ」


「はい」


そっけない返事で返す


「それじゃ始め」


他のみんな戻されて様子を伺った



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どうだったでしょか?感想をお待ち申し上げております。 これから先、主人公を取り巻く状況をお楽しみくださればと思います。読んでいただき誠に有難うございます
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