次へ王
さっきから王は私にひたすら攻撃をしているのだが、ことごとく魔力吸収をして、無効にしてながらリアムの作業当たっていた。
王は叫びながら攻撃をしているがうるさい。
早く終わらせるとしよう
「マリー様、準備が整いました」
「エブァン、それ維持しながら少し王の相手して欲しいのだけれども」
「わかりました」
絶対めんどくなっんだな。そんなことは頼まなくても出来るのにしないのは間違いないな、こっちの方が大変なんだけど、わかってて言ってるしな。
王の相手をしながら、保護魔法を維持していた
「確かここらあたりだったはず。あったこれこれ、そっとそれに触れると刻印が消えた」
「嘘だ〜〜〜」
暴れ出したわね、それもそうよ。
だって自分の家族を殺したのが目の前にいて、それを殺したと思わせた人を自分が殺したと知ってしまった、魂は頭の記憶と異なり、魂の記憶を消すことが出来ない。封じることができたとしてもね。
刻印のせいで全て隠されていたものが頭に入ってきたのだから混乱して当たり前ね。
強ければ魂は壊れない、弱ければ壊れる。
リアムは、どっちかしら。
隠されたのを信じ自分を保護して守ってくれた王それが偽りだとわかった暴れるわよね。
「お前は、この俺に何をしたんだ」
「私に怒るなら、筋違いよ」
「私は何もしていない、リアムの刻印し、忌まわしい記憶を隠した王よ、私は王が隠したものをリアムに返しただけ」
「ならば俺の頭にあるのが事実だとでも言うのか」
「それが真実、魂は見たままを記憶する、頭の記憶とは別ものなのよ」
「嘘だ」
「なら、なんで泣いているの?嘘だとわかっているなら、泣くことはないわよ、でも体はちゃんとわかっている、だから涙を流してるんでしょ」
「!?、俺は泣いてなど………クソが〜」
「王、いや、マテオ許さない、お前だけは俺の大事なものを奪った報いを味あわせてやる」
このままだと魂が闇にとらわれてしまうわね。それでもいいけど。
!?、リアムの魂の奥に小さな光が見える、これならもっといい方法がある。
(この子を助けて)
(誰かお願い、助けてあげて)
(私はどうなっても構わない、だから)
―――貴方は助けたいのね。わかったわ貴方の願いを叶えてあげる、代わりに貴方は生まれ変わるのよ、それが貴方の望みを叶える条件。
(私の声が聞こえるの?)
――そうよ、どうするの?
(それでいい、見守ってあげられないけど、私の代わりに、貴方に託すわ)
いいでしょう。貴方はそこにいて
「母なる腕に抱かれ 心と共に温もりを 包まれる愛を魂に ワッツマーニー」
魂が光を放ち出した。光はどんどん広がり全て光出した。これでもう大丈夫
次は貴方の番、貴方に道を用意したわ、それに沿っていくといいわ、次に生まれるときはきっとステキな場所になっているから
(ありがとう、これからあの子をお願いね)
――もちろんよ、また会いましょう。
(会えるかしら)
――あたなたが望めば
(なら、また会いましょう)
―――元気で
「うぅぅぅ」
「おかえりなさい」
「俺は……」
「大丈夫、これからよ」
「エブァン、ありがとうもういいわよ」
「なんて事してくれたんだ、もうこの街は終わりだ」
「そうしたのは、マテオ王でしょ、貴方は生まれ変わるのよ」
「何を言っているだ」
「最後に言い残すことある?」
「あるわけないだろ、これからもここでやっていくんだ」
「次は人に優しく、いたわりを」
魂に学民のかけらを入れて、砕いた。
それと一緒に体の崩壊が始まった。
「マリー様が泣くことは無いのです」
「エブァン、どんな人でも、悲しんでくれる者がいるのです、私は彼が生まれ変わった時におかえりと言ってあげられるように泣くのです。
悲しみや苦しみそれは全ての生きる者達に平等に与えられた祝福、それと同じように幸せや愛もまた平等で祝福、大いに悲しみましょう、大いに苦しみましょう、その次には、幸せと愛が祝福をしてくれるように、そしてまた会いましょう、その時笑顔でおかえりと言えるように」
「リアム、落ち着きましたね」
「お前はだれなのだ、この街をめちゃくちゃにしてどうしたいのだ」
「これからです、全てを無にしてはいけない、リアム貴方がここの王になりなさい。貴方は学民なのだから、この悲劇を繰り返してはいけません、学びなさい。次へつなげなさい」
「俺が王だと!」
「ここを全ての祝福が満たされる場所に変えて欲しいのです、貴方ならきっとできます。貴方の魂には、母親が残してくれた、光があるのだから、悔しさ、寂しさ、嬉しさ、優しさ、包むこむ愛を魂に残してくれた母に感謝を、今までずっと守ってくれた母に」
「守ってくれた?」
「貴方の母親は、魂の再生を拒み続けリアムとともに、母の魂がリアムの魂を守ってくれていたのです。
リアムの魂が壊れないようにずっと、今の今まで包んで守ってくれてた、リアムの魂が光を取り戻したのを見届けるとようやく母親の魂が再生への道を歩むことができたのです、これはその魂の母親からの伝言です」
「光は私とリアム2人の光、強くて、優しい男なのだから、そのままでいてね、リアムは私の自慢の息子なのだから」
「俺は………いつまでも甘えてはいられないな」
「リアム、ここの立て直しは任せました。頑張ってね」
「どこまで出来るか分からないが、やってみる。それと一つ聞きたい、お前の正体はなんだ」
「ふふふ、それを答えるのは、また今度。リアムがここを立て直した頃にまた来ますよ、その時にその答えを教えに来ます」
「嘘は……いや、お前は嘘は言わないんだったな、せめて名前くらいは教えてほしいものだな」
「あれ?名乗らなかったかしら?」
「名乗って無いな」
「私の名はアンダーマリーこれから長い付き合いになるわよ」
「長い付き合いか、いい響きだな」
「また、会いましょう」
「また、会おう」
「エブァン、集合場所に行きましょう、皆が待っています」
「はい」
―――――――――――
「マリー様、おかえりなさい」
「まずは移動するわよ、みんな息を止めてね、息したら死ぬわよ!10秒ほどでいいから、私の掛け声に、合わせて」
移動中は魔力が強すぎて、呼吸をすると魔力が体内の中に入りすぎてしまう。そうすると体が耐えられなくて、死んでしまうのだ。
「全員、せーの」
一瞬移動した。
「息していいわよ」
一斉にはぁーという声が漏れた。
川の向こう側に到着した
建物の中から子供達が出てきた
「マリー様、おかえりなさい」
「みんな、ただいま、元気にしていた?」
「マリー様、これ見て、私のこれも見て、ずるいぞ」
「喧嘩しないで、それなら、みんなのが見れるように棚を作ってもらいましょう、その棚にみんなの作品を置けば見れるでしょ」
「マリー様、みんなで作る」
「それいいね、私もやる」
「なら、みんなで作ってくれる?その間にやること済ませるから」
「はーい」
凄い勢いできて、去っていった。元気だな。
ピリピリしていた魂が落ち着き、穏やかになったのを感じた。
マリー様が落ち着かれている。子供の笑顔に勝てる者はいないのだな。
「エブァン、これから保護をしている者達を解放します」
「準備は、任せました」
「キリウスいますね」
「左側の森、半径5キロ指定して、警戒強化」
「ファティマ、半径5キロに強化結界」
「イブリース、子供達に危害が無いように警戒」
「クオン、イブリースを助けてあげて」
「アイシェは、緑達に場所を使用するから許可をもらってきて」
「各自、取り掛かって」
配下達はマリーの指示に従い作業に取り掛かった。
問題はここから、川の向こう側、今私達がいる場所についてだ。
ここには魔物と呼ばれるもの達の居場所になっているのだが、普段はここにはだれも近寄らない、川を渡る事が出来ない。流れが速すぎからなのよね。
元々世界を作った時には魔物はいなかったのだが、4つの街が生まれた頃、怒りや憎しみが集まって魔物の居場所が出来たのがここに当たる。
今では、魔物だらけの場所とかしているのだ。
木も、そこには手を出さないで放置していた場所なのだ。
襲われると困るんだよね。
私達がいる場所は、山のふもとに位置しているのだが山に登るとすぐに魔物に襲われる。
子供達を登らせないように見守ってあげられないなければならない。
それは配下達に任せている。
これから向かう左側、もっと危険なところなのだ。私でさえ何が起きるか、わからない所。
警戒して損はない。
心配事は、まだある。地下のさらなる下には灼熱がある、それが地上に出ると地下と、地上は地獄と化す。そうなる前になんとかしなければならない。
現代も、気になるし、やることが多すぎ。
今も少し、意識を現代に切り替えると普段と変わらないようなのでよかった。
まずは、これをなんとかしてから次に移るのがいいわね。
椅子に腰掛けながら一息ついていた。
「マリー様大変です、大量の魔物が5キロ内にあふれています、ファティマ様がそれを駆除しているのですが、追いつかなくて、応援を呼ぶようにと言われここに参りました」
ファティマの配下が報告をあげる。
さっき帰ってきたばかりなのに。疲れている体を押して、ファティマの元に向かう
「ファティマ、大丈夫?」
「マリー様、どうしてここに?」
「魔物の群が大量にいるって、応援してほしいって、ファティマが呼んだわじぁないの?」
「私が配下に頼んだのは、アイテムを取ってきてほしいと頼んだのです」
「まずいわね、今すぐ戻るわ、ファティマは、そのままここでやっていて」
「なら、私の配下を」
「ダメよ、それにふんして、私の所に来たんだから、いいわ他のものを呼ぶから、ここに集中して」
「わかりました」
広場の中央に立ち、緊急用に使うブレスレットで皆を呼び出した。
「私の配下に告ぐ、今すぐに広場に戻りなさい」
緊急事態配下が作業を中断し、駆けつけていた。
「これで全てね」
「マリー様、どうなされたのですか?」
「黙りなさい」
「申し訳ありません」
怒りを隠さず、エブァンにあたる。
マリー様を沈めないといけないが、それすらも許さない状況だ。
何をしでかしたんだ。
ここまでマリー様が起こることなんて今まで見たことがないぞ。
それでも魔力を抑えているだけ、まだ正気でいる証拠なのはわかった。
とりあえずは、様子を見るか。
「この中に、ファティマの配下のふりをしたやつがいる。今なら、話を聞いてやる、出てこい」
「なんて事をしでかしたんだ」
「2分待ってやる、出てこなかった場合、その時は覚悟をすることだ」
どんどん、いつものマリー様出なくなっていく。口調までが男がするような言葉使いになってしまった。
エブァンは、マリー様の前に跪き
「恐れおおいいのは、わかっております。ですが発言させては、くださいませんでしょうか」
殺されるのを覚悟して、マリーに問いかけた。
「いいだろう、答えろ」
「私がその者を、探してご覧に入れます。ですのでどうか怒りを鎮めてはくださいませんでしょうか?」
「できるのか?」
「もちろんでございます、マリー様を侮辱した者を私が許す訳がありません。ですのでどうか怒りを鎮めてください」
そこまで言うなら仕方ない、エブァンを立てよう。
呼吸を整えて、怒りを抑え込む。
「いいでしょう、今すぐやりなさい」
「ありがたきお言葉に感謝します」
エブァンが立ち上がると、魔力が漏れ始めていた。
マリー様を怒らせて、いいやつなんているか。
こんなにもこの世界を見守ってくれたいというのに、それすらもわからない外道が。
エブァンの魔力がどんどん上がってる。
怒りを代わってくれたお陰で押さえ込んでいた怒りは、落ち着き始めた。それでも怒り全ては治ったわけでは無い。
魔力あげすぎだよ、仕方ないな。
「ファティマ、聞こえる?」
「はい、マリー様」
「悪いんだけど、子供達と、学民を守ってあげてほしいの、貴方の配下に頼まないで、ファティマにしかお願い出来ないから」
「マリー様、嬉しいです、そんな風に言っていただけるなんて、この命に代えても守ってみせます」
「ファティマ、頼みました」
「お任せを」
エブァン怒らせると怖いわね。
私も気をつけないと。
エブァンの膨大な魔力が1人の女性をあぶり出した。
特殊能力、スキルが発動したのだった。
魔力に乗せて嘘や偽り、誤魔化し、負の感情に反応した者に直接魔力がぶつかっていく、それは耐え難いほどの魔力だからこそ、その者が青ざめ冷や汗を流し、たっていることすらままならなくなるからだ。
今まさにその状態に陥った者がいた。
「お前か、前に出ろ」
立てずにいる者を、周りの配下が連れてきた。
「今すぐに説明しろ、さもなくばどうなるかわかっているだろうな」
「あぁぁ、ゔぅぅゔぅ」
「エブァン、それでは話せないわよ」
「マリー様申し訳ありません」
「いいのよ、エブァンは私の怒りを代わってやってくれたんですもの、いつもありがとう」
「もったいないお言葉、いつものマリー様に戻られたこと嬉しく思います」
「私も、まだまだね。怒りをあらわにするなんて、私の大事な配下になりすますなんて嫌だったのよ。でもエブァンはそれをわかってくれたんですもの、私について来てくれた学民、子供達までもが私の代わりに怒ってくれた。なんて幸せなことなのでしょう。エブァンもそう思わない?」
「はい、私もそう思います。ですがやはり成りすましは許せません」
「そうね、ちゃんと理由を聞きましょう」
「みんなありがとう、これからもよろしくね。私がお願いしていた作業に戻ってもらっていいわ」
配下達は、喜んだり、泣いたりしていた。
本当に幸せ。なんてステキな配下達、大事にしていきたいわね。
エブァンが魔力を抑え、会話が成立するようにした。
「答えろ」
「頼まれただけです」
「誰にだ」
「わからないです」
「なら、もういい。死んだ方がマシだと思うようにしてやるだけだ」
「本当なんです、昨日私の前に1人の男の人が現れて言ったんです、ファティマという魔女の配下に成りすまし伝えてほしいと、報酬は子供の医療費全て払ってやるとそう言われたのです、一人娘が病に倒れ、治療に多額のお金が必要だったんです、こんなことになるなんて思ってもいませんでした。ごめんなさい」
「嘘を言っても、マリー様には通用しないぞ」
「嘘ではありません。この命に代えても偽りはありません」
「もういいわよ。その子が言っていることは本当よ」
私ならきっと直せる。未来ある子供に罪はないものね。元気になってここのみんなと仲良く外で遊ばせてあげたいな。
「キリウスいるでしょう?」
「この母親の子供をここへ、大至急」
「な、何を………」
「黙って」
数分後、キリウスが子供を結界に包んで連れてきた
「キリウス、ご苦労様。偉いわね。ちゃんとわかっているじぁない」
「もったいない、当然のことをしたまでです」
「あぁぁぁぁ、お願いです、どうかが慈悲を」
「大丈夫、変なことはしないわよ」
「エブァン、お母さんに保護を、私がやっている間に壊れでもしたら子供が悲しむから」
「は!」
キリウスから子供を預かり、抱き上げた。
唱え始めるなり、子供の体が宙に浮かぶ。
「この者に囚われし物 魂と共に在る物 その者から物よ離れよ ヘチラードゥア」
子供が青白く光を放ち出した。子供の姿消え始めた。体が半透明になった後、ゆっくりと元に戻っていった。
「や、め、て〜でぇぇぇ」
「ほら、やっぱ壊れたじぁない、保護しててよかった」
「マリー様の言う通りになりましたね」
「いいわ、この子がもう時期終わるから、次は母親ね」
体の半透明から元に戻り終わるとマリーの腕の中に戻る。
子供達の建物から1人の女性が出てきた。
現代で助けると約束をし、魂を異世界に戻し助けた女性。
「この子を建物の中で休ませてあげて」
「私名前一度も聞いていなかったわね」
「私の名前は、リリィ」
「リリィ、この子もここで暮らすことになるし、その子の母親も、ここで働いてもらうから、仲良くしてあげてね」
「マリー様もちろんです。きっと子供達も喜びます」
「リリィには大変な思いばかりさせているから申し訳なくて」
「何を言っているんです、私が返しきれないほどの物をいただきました、これを大変だ言ったらバチが当たりますよ、マリー様は気に慣らさないでください。私が望むのは、マリー様がいつも心穏やかでいてくれるだけでいいのです」
「そう言ってもらえると嬉しい」
「マリー様エブァン様がお待ちです」
「わかったわ」
エブァンの元に行くと魂が壊れてしまったので、再生し直した。
「これで、この人もその内、目をさまします」
「ではリリィに預けて置けます」
「そうして、私はファティマの所へ行ってきます。あとは頼みます」
「お任せを」
「ファティマ、ありがとうもう大丈夫。私が少し手伝うから休んで」
「とんでもない、私は大丈夫ですから。マリー様のお手をわず割らせるなどとんでも無いです」
「私がしたいの。それに魔力尽きそうでしょ」
ファティマの方に手を置いて魔力を注いでだ。
「マリー様!?」
すごい量の魔力が体の中に溜まって行くのがわかった。満たられる感じ。
「ファティマは責任感強いから、やらせてはくれないのでしょう、これなら少しは役に立てたかしら、せめてこのぐらいはさせてね」
「ありがとうございます」
「私は戻りますね」
「はい、もう少しでここが完成します。そうしたらあとは勝手に維持をしてくれるので私も手が離せます」
「わかったわ」
子供達用建物の前にテーブルと、椅子を用意してお茶を飲みながら一息ついた。
一体誰が成りすましを依頼したんだ。これは後々解決することにしてと、今はゆっくりとする事にした。
異世界はしばらく動けないから、現代に魂を移動してすごそう。
エバァンに任せておけば大丈夫そうだしね。
現代に魂を移動したのだった。
この時のマリーは、知るよしもなかった。陰に潜んだ感情の渦が闇とともに影を潜めていた事に。




