第一話 金髪の天使
初めまして。汐です。私が中学生の時にひそかに考えていたお話を誰かに見てほしいと思い、書き込んでみました。ここに出てくるキャラは、中学生の時からのオリキャラで、とっても思い出があります。物語初心者&パソコンが苦手なので、書き方下手くそだし、更新は遅いですが、読んでくれると嬉しいです!
さわやかな風が頬をくすぐる。木々の間から差し込む木漏れ日が気持ちいい。
―春―
俺は、家の手伝いで新聞配達をしていた。この街は小さな街なので、新聞以外の配達もウチがしている。最後に配達することになった山城屋という人の家は、街外れの森の中にあるらしい。いつもは親父が配達をしているから、こっちまできたことは殆ど無かった。草木をかきわけていくと、少し広くなった小道に出た。「こんなところがあったなんて知らなかったな、今度ここで本でも読むかな」帰り道を見失わないように時々振り返りながら、どんどん進んでいった。
「それにしてもまだ着かないのか…一体どんな人が住んでいるんだろう?山男みたいな大男かな…お…」小道を歩き初めて15分、噴水とベンチを低木で囲んだ公園が見えてきた。もしかしたら家が近いのかもしれない、休憩しようとベンチに座ろうとすると、すぐ後ろの低木がガサガサと音を立てて揺れた。
「な、なんだ!?」俺は音がした低木に目を凝らし、耳を傾ける。もし野生の動物が出てきてもある程度戦えるほどの体力はあるはずだ。
「あ、あのっ…どちら様ですか?」
ところが、聞こえてきたのは女の子の声だった。
「新聞配達のおじさんじゃない…ですね…若い男の人の声です…」
低木は再び音を立てて揺れ、きれいな金髪の小さな女の子が顔を出した。
「こんにちは…あ…何かお困りですか…?」
挨拶されてハッとした。あまりにおかしくて予想外だったので逆に声が出なかったのだ。
「あぁ、実はね、親父の代わりに配達に来たんだけどこの辺来たことなくてわからないから、配達するはずの家になかなかたどり着かないんだよね」
困った困った、と頭を掻いた。
すると女の子は、クスクス笑って、それって山城屋って家ですよね。と今にもいたずらをしそうな笑顔で俺を下からのぞいた。
「うん、もしかして君知ってるの?」
「知ってるも何も…私がその山城屋です、あなたは?」
突然名前を聞かれて、とっさに「ジオン」と答えてしまった。
「ジオンさん…ですね」
一歩下がってぺこっとお辞儀をした。「いいよそんな、顔上げてよ」
「ふぇ…?」女の子は驚いた様子で俺を見つめた。ドキッとした。さっきから綺麗にウェーブした金髪だなって思っていたけど、じっとみつめられると穢れをしらない純粋で透明感のあるエメラルドグリーンの瞳がよく見える。まだ小学生くらいにみえる。まるで親の指示を待っている子供のようだ。
「いや、そんな丁寧にお辞儀しなくていいよって言いたかったんだ。」
「で、でもでも、年上の方です、初対面の方です、いつもお世話になっている配達のおじさんの息子さんです、それにっ…あっ」さっきまで一生懸命に理由を話していたのに、何かを言いかけ、顔を赤くした。「そ、それ…私も家宛ですよね」「あ、うん、そうだね」俺は配達物を渡した。女の子はそれを大事そうに抱えて「ありがとうございます」と言ってからニコッと笑い、小道の奥に消えていった。
この日俺は、時間どおりに配達ができなくて親父に思いっきり怒鳴られた。最後の家があの子の家でよかったよ。
「~だった」っていうのがなかなか抜けなくて不自然になってしまったけど読んでくれてありがとうございました!こんな文だけど、思うように文にできなくて苦労しました…アドバイスとか感想とかくれると嬉しいです!(できるかは知らない)頑張って更新するのでお楽しみに!