13.ギルドの貢献者
いつも感謝しております。
本日もよろしくお願いします。
森の中も居住区も、気持ち数人でまとまったプレイヤーが多くなっている気がする。パーティを組むプレイヤーが増えたのだろう。
かく言う俺も今は2人で居住区を歩いている。まさかNPCを連れているとは思わないだろう。ドゼルフは筋骨隆々で見た目は手練れの冒険者なのだが、実際は船の整備等が主な仕事で、戦闘はあまり得意じゃないらしい。
ギルドの中は相変わらず人でごった返していた。多くの人を掻き分けて受付へ向かう。正直、どの受付嬢から依頼を受けたか忘れてしまったので一番すいている場所を選んだ。
「こんにちは。」
「こんにちは、本日はどのようなご用件でしょうか。」
「前に手伝いを探してくるって依頼を受けたものなんだけど…。」
「ギルドのお手伝いのことですね。…たしか、シェリル!あなた、開拓者様に依頼をしてなかった?」
そう声を挙げると、近くで仕事をしていた別の受付嬢がハッとした顔をしてこちらへ向かってきた。
シェリルさんっていう名前があるのか。注意深く見回してみると制服は同じでもひとりひとり受付嬢は髪型や顔などそれぞれ違う。当たり前なのかもしれないがここでも感動してしまう。
「ありがとうございます、替わります。先程依頼を受けてくださった開拓者様…ニック様ですね。名前をお伝えすることも忘れており大変申し訳ありませんでした。わたくし、受付担当のシェリルと申します。」
深々と頭を下げる彼女はクリーム色の髪の毛を腰まで伸ばした美人さんだ。そういえばこの女性だった気がする。
「いえ、俺も覚えてなかったんで…すみません。それでシェリルさん、依頼のことなんだけど…。」
「合計11人⁉」
手伝いの数を伝えるとシェリルさんは大声を出して驚いた顔を見せた。
「やっぱり多すぎたかな…。ちなみに、こちらが代表できたドゼルフさん。」
こちらがドゼルフを紹介すると、すぐにシェリルさん表情を元の営業スマイルに戻し、ドゼルフにいくつか確認をとっていた。
「ニック様、11名の確認が取れました。ご助力のほど大変感謝致します。」
確認が終わったのか、再度シェリルさんはこちらを向き直り深々とお辞儀をした。
[クエスト【助っ人を呼んできて】をクリアしました。]
[報酬を獲得しました。助っ人の人数別報酬:1 人達成”称号:ギルドの貢献者”、3人達成”ポーション”×10、”MPポーション”×10、5人達成”スキル取得券R”×1、10人達成”ギルド信頼の証”]
[条件達成により”水精霊の祠”が解放されました。]
なんだなんだ…。かなり長いログが…。
ひとつひとつ確認していく。どうやらクエストを無事クリアできたようだ。そして、報酬の数々…。クエスト開始時に報酬は詳しく書かれていなかったが、助っ人を呼んだ人数によって報酬が変動するようだ。俺は11人呼んだので10人達成までの報酬をもらっている。ドゼルフに頼んだだけだからなんだか申し訳ない。
”ポーション”
レア度1 品質3
使用者のHPを60回復する。
CT5秒
”MPポーション”
レア度1 品質3
使用者のMPを60回復する。
”スキル取得券R”
任意のスキルを取得することができる券。スキル取得券より選択できるスキルの種類が多い。
アイテム類はこんな感じ。”スキル取得券R”はなかなかのレアアイテムだと思われる。
そして、初の称号獲得である。
称号【ギルドの貢献者】
内容:ギルドに貢献した者に贈られる称号。ギルド職員からの好感度が僅かに上昇する。
”ギルド信頼の証”
ギルドに信頼された者に贈られる証。これを所持している者はギルドからの好感度、信頼度が上昇する。譲渡廃棄不可。
称号と、10人達成で獲得した証は効果としては上位互換のような似たような効果だった。ただ、この表記から好感度、信頼度という隠れステータスがあることが明らかになった。
この信頼の証とやら、レア度は表記されていないが恐らく結構なレアアイテムだろう。
ホクホク顔である。
そして、最初の目的だった”水精霊の祠”へも無事に行けるようになった。お祈りもしてしまおう。




