四話
取引をすれば、この子は助かる。でも、自分が助からない。考えることなんてない。私は・・
「わかりました。信じられませんが、私が本当の・・」
取引で人が助かるならば・・大丈夫、私なら・・
20✖✖年5月18日 14時23分54秒
ピッ。
時が止まった。
あれ・・動かない。体が重くて動けない。どうして・・?目の前に苦しんでいる子がいるのに助けられないの?どうして・・。ねぇ、誰か、時間を・・。
・・・・・・。
「あっ、ごめん。えぇと・・えいっ!」「・・・。何?」「あ、よかった。玲奈、遠くに行くんだもん・・見つけにくいよ~」「そう、とりあえず。この手を離してくれない?」
・・・・・・・・・・・。
「イ・ヤ・ダ。」「なんで・・!?」「ケガしてるよ・・。あと、それから手を離したら動かなくなるよ?」
「でも、目の前の子が私より、ケガしてるだから・・。」
頭が痛い・・。でも、助けないと。この子だけは・・。私だってできるんだ。ねぇ、できるでしょ?お母さん・・。
20✖✖5月18日 14時23分55秒
時が動いた。
「はっ・・!?確か、俺は・・。」
「ねぇ、おじさん。僕と遊ばない?」「はぁ?なに言って・・。」「外に出てみて。」
男は、どこかへ行った。よかった、これで助けられる。取引もない。やっと・・。あれ、なんだか・・目の前がぼやけている?どうしたんだろう。あれ、なんだか・・私、変だ・・
バタンっ・・。
目が覚めたら、違うところにいた。真っ暗じゃなくて明るいところ。ここは、誰かの家?もしかして、私帰ることができたの・・?少し、そう思ってしまう。起き上がって周りを見ると・・
やっぱり、家だ。本や窓、机などがある。そうだ、私さっきまで・・あまり、記憶が残ってない。手を見ると、包帯が巻かれていた。
私は、部屋から出て、階段を下りた。話し声がどこからか聞こえてきた。
2人・・?なにを話し合っているのだろうと気になった。